名作漫画「ピアノの森」を読んで
『ピアノの森』は1998年に連載が始まりましたが、掲載誌廃刊や休載などをはさみ、2015年にようやく完結したという、ピアノを題材にした感動の長編大作漫画です。
この物語の大きなテーマは、「音楽は全ての人間に平等であるか?」ということであると思います。
親の職業、貧富の差、環境の違いに始まり、アジア人と西洋音楽、ショパンコンクールとポーランド人というところまで大きく問いかけは広がります。
まず、生まれた家や環境が正反対の2人の少年、一ノ瀬海と雨宮修平が運命の出会いをするところから物語は始まります。
家のそばの森に捨てられたピアノがあり、ただ楽しんで弾いていた一ノ瀬海と、育った家にピアノがあり、何の疑いもなく真面目にピアノに向き合ってきた雨宮修平。
幼いうちは当然自分の置かれている環境が特殊であるということにあまり気付いていなかったのですが、成長と共に2人の少年に重くのしかかってきます。
そしてもう一人の重要人物、伝説のピアニスト阿字野壮介が絡みますが、最後の26巻で全ての伏線が阿字野壮介に関わる形になって現れるのが見事としか言いようがありません。
『ピアノの森』での真の主人公は阿字野壮介だったのではないかとさえ思われます!
『ピアノの森』の感想を交えながら、気が付いた点を気の向くままに書いていきたいと思います。
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子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。