音感・リズム感が身についていないということはどういうことか?
楽器店の音楽教室で教えていた頃、なかなか統一した速さで弾くことができなくて、悪戦苦闘している子供の生徒さんがいました。
よく練習しているし、表現などの感性も悪くないのですが、音感・リズム感についてはちょっと可哀想なくらい苦労しています。
だいたい決まった場所でテンポが上がったり落ちたりします。
ゆっくりになるのは難しいところとは限りません。
メトロノームをかけても、いつの間にかずれてそのまま弾き続けます。
何しろ本人に、ずれている自覚がないのです。
メトロノームに合わせて私が隣で手を叩くと少しマシでした。
振り子型のメトロノームを見ながら弾かせてみたら、少しできるようにはなりました。
しかしまだ耳で聞くだけではダメなのです。
歌わせると高低がめちゃくちゃだし、なかなか音にあった声が出せません。
音当てなどは、こちらがびっくりするような間違いもします。
テレビの幼児番組を見て歌を聞いていたりしても、たまにこういうお子さんがいます。
お母さんもあらためてびっくりされたようで、「他のお子さんはどうなのでしょう?」とすごく心配そうでした。
このままどんどんピアノ曲を進めていくよりも、簡単な曲のうちに音やリズムを自覚していくことが大切だと思うので、少し時間をかけて音感の訓練もしたい、という私の意見に賛同していただきました。
まず自覚できるようになることが全ての第一歩だと思います。
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音感・リズム感が乏しい子供への最強の教材
子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。