上手っぽく聞こえるけど良くない弾き方
クラシックの曲は楽譜に作曲家の思いが詰まっています。
なぜ2分音符なのか?
なぜ4分音符と4分休符ではないのか?
おそらく作曲家には深い考えがあってそうしたのだと思います。
指でつなげるところを、安易にペダルの力に頼ってしまう弾き方になっていませんか?
ペダルでつなげて要領よく弾いてしまうことに注意しなければなりません。
和音がスラーで繋がっているにも関わらず、ポンポン切って弾きペダルで繋げるだけでは、音がどこに向かっているか伝わりません。
ペダルを取って練習して、一つずつの音の方向を確認すべきです。
一見上手っぽく聞こえますが、聴く人が聴けばごまかしていることはすぐにバレルので、気を付けましょう。
また和音の場合、最上音を聴かせるために、他の音を浅く弾きすぎたり、勝手に省略したりすることはよくないと思います。
和音は必ずしも最上音だけが大切ではないからです。
内声に重要な旋律が潜んでいる場合もあるし、それぞれが平等に歌い上げる場合もあります。
以前伴奏していた時のコーラスの指導者は、人間の耳が持つ習性でソプラノは普通に歌っても浮き出て聞こえるので、各パートの人数配分をよく考えなくてはいけない、ということを常々おっしゃっていました。
耳を鍛えるには、やはりJ.S.バッハをじっくり教わるのがよいと思います。
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子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。