全日本学生ピアノコンクールとは?~名作漫画「ピアノの森」を読んで
「ホラ、今度のコンクール…”全日本学生ピアノコンクール”…それ…僕…優勝しようと思うんだ。」(『ショパンを弾くために』ピアノの森 第3巻・第17話)
雨宮修平は一ノ瀬海に刺激を受けて、家族に思いを伝えます。
実際には『全日本学生ピアノコンクール』はありませんが、『全日本学生音楽コンクール』は存在します。
略して「学生音コン」とか、毎日新聞社が主催しているので「毎コン」と言われています。
後援はNHKです。
『ピアノの森』では主催が毎朝新聞社で後援が音羽放送協会となっているので、やはりこのコンクールを意識していると思います。
1947年に第1回が行われ、2016年に第70回大会が開かれました。
現在はピアノ、ヴァイオリン、声楽、フルート、チェロの各部門があり、ピアノは小学校は4年生から高校3年生までが受けることができます。
入賞者には中村紘子、横山幸雄、小林愛実、反田恭平各氏をはじめ、音大教授やピアニストのお名前がキラ星のごとく並んでいて、拝見するだけで恐ろしい~。
参考までに第70回の地区予選の課題曲です。
小学生…モシュコフスキ・20のエチュード、バッハ・シンフォニア、スカルラッティのソナタより各1曲。
中学生…ショパン・エチュード、バッハ・平均律クラヴィーア曲集第1巻より各1曲。
高校生…ショパン・エチュード、バッハ・平均律クラヴィーア曲集第1巻、ドビュッシー又はスクリャービン・エチュードより各1曲。
こちらは同じく地区本選の課題曲です。
小学生…ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンの指定されたソナタより1曲。
中学生…ショパン・スケルツォ第1番又はブラームス・ラプソディ第2番又はラヴェル・ソナチネより1曲。
高校生…ベートーヴェン・ソナタ「テレーゼ」又はショパン・舟歌又はプロコフィエフ・ソナタ第1番より1曲。
全国大会になると全て自由曲となりますが、既に弾いた曲は省かれます。
ちなみに課題曲発表は4月中旬で、参加料は27000円です。
地区予選、地区本選、全国大会と分かれていて、地区予選は9月、地区本選は10月、全国大会は12月というハードスケジュールです。
いずれも公開審査(有料)なので、将来の名ピアニスト誕生の瞬間に立ち会えるかもしれません!
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子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。