ピアノの先生の権威って何？？

先月、エレクトーン発表会のお手伝いに行って来ました。

私はビデオ係です。

その会の生徒さんは平均年齢が高く、ほとんどが子育てを終わったマダム達です。

発表会が人生初という方も数名いらっしゃいました。

その中の一人の生徒さんが緊張のあまり「ここはどこ？私は誰？」状態で迷奏されておられました。

おそらくご本人は、舞台からどこかへワープしたいほどだったと思います。

ビデオカメラをズームアップして見ていると指先が震えているのがわかりました。

ここからちょっと嫌な話になります。

発表会が終わってから先生の所にお友達先生がやってきました。

私は片付けをしていたのですが、話が耳に入ってきました。

「ああいう生徒さんは出すべきではないでしょう。見ているこちらも辛かったしご本人も可愛そうだわ。」

先生は確かに、出演を渋っていた生徒さんを何事も経験だからと無理やりにひっぱりだしたそうなので、ひどく落ち込んでいらっしゃいました。

さらにお友達先生は「先生の値打ちも下がる。」とおっしゃいました。

ちなみにそのお友達先生は「私は発表会では演奏しません。もし失敗したら、権威が落ちるから。」だそうです。

そのようなプライドはいったい何になるのでしょうか！

誰のための発表会でしょうか！？

発表会で思うように弾けなかった生徒さんは、その後もきちんとレッスンを続けていらっしゃるとのことです。

「せっかく教えて下さったのに申し訳なかったです。今度はあんなことにならないようにがんばります！」

とおっしゃったそうで先生もほっとしていらっしゃいました。

その生徒さんの最初の第一歩はちょっと踏み外したかもしれませんが、確実に一歩前に出たのです。

一方「権威云々」のお友達先生は確実に後退していますね。

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