NHKテレビアニメ「ピアノの森」オープニング曲について
使われている曲はショパン作曲・作品10-1(ハ長調)のエチュードです。
一ノ瀬海がショパンコンクールの第1次予選で弾いた第1曲目の曲で、そっくりその場面が使われています。
ショパンのエチュードでは『革命』や『黒鍵』などが有名ですが、「のだめカンタービレ」で作品10-4が一躍有名になったのと同様、この曲もブームになる予感がします。
この曲は右手のアルペジオのエチュードですが、和声進行が大変美しく、まるで万華鏡のように次から次へと景色が変わります。
最初の難関は、指使いの決め方だと思います。
私はパデレフスキ版を使っていますが、習っていた当時はまだ手が今より小さかったため、師匠が私に合う指使いを書いて下さいました。
所々、右手の旋律を左手で取る裏技もあります。
次の難関は、とにかくミスタッチをしないこと。
1音外せば違う和音のアルペジオになってしまうから当然と言えば当然でしょう。
しかもスピードもいるので、指の開き具合の記憶や運動神経、手首の柔らかさなども要求されます。
最後の難関は表現力。
左手の重厚なメロディーに対して、右手のアルペジオが陰になり日向になり色付けます。
エチュード(練習曲)と言ってもご存知の通り芸術性の高い作品です。
こんな素晴らしい曲がアルペジオの練習になるなんて良い事尽くめですね!
アニメ「ピアノの森」の第1話では全曲通しで演奏されましたが、第2話からは「海へ」と題してピアノコンチェルト風にアレンジされています。
これは「うみへ」じゃなくて「カイへ」でしょうね??
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子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。