生徒の機嫌が超悪い時、どう接するか?
ある生徒さんが小学生の頃の話です。
シャイだった生徒さんは、成長とともに感情にムラがあるようになりました。
ある日は、私の一言一言に反応して何がおかしいのかケラケラ笑っていたのに、ある日は思いっきりブスっとしていました。
私の教え方が嫌なのか、お母さんに怒られたのか、友達と喧嘩したのか。
あの日も最悪の状態でした。
曲にも集中できず、同じ間違いばかり繰り返すし、宿題に出している曲もやっていませんでした。
ピアノの椅子の座り方も、大股開きだったり浅く腰掛けて足を伸ばしていたり。
指の形もペタペタで、音も雑です。
私はある程度は生徒の機嫌取りもしますが、だんだん腹が立ってきました。
仏の私もこれまでです。
「そんな態度じゃ、先生気分悪い。」
はっきり言いました!
やはり怖かったと思います。
私がそれまでは怒っている事をあまり態度に出していなかったのが効いたようです。
生徒さんはすばやく座りなおし、ガラッと態度が変わりました。
新米だったらこの後のフォローはできなかったかもしれませんが、その頃の私にはもう余裕がありました。
宿題の曲はやめて、超簡単な曲を引っ張り出して、初見で弾かせて何回も練習させました。
そして来週は2曲合格の可能性があるからがんばるように、と付け加えました。
帰り際は基本形のかわいらしい生徒さんに戻っていました。
我が子だったら、短時間でこんなふうにいかないでしょう。
いつまでも尾を引いてグズグズとくすぶり続けます。
1週間に一度、45分間のご対面だからうまくいくのです。
子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。