合唱のピアノ伴奏オーディション攻略法【part 3.】
学校のピアノ伴奏オーディションについて、この中で間違っているものはどれでしょう?
① とりあえず指づかいは適当にしておいて、受かってからきちんと直す
② まだ弾けていないところは、そこだけテンポを落としてでもちゃんと弾く
③ 楽譜を置かずに暗譜で弾く
答えは全部×です!
では順に解説させていただきます。
× 指づかいは適当にしておいて、受かってからきちんと直す
指づかいは何のためにあるかがわかっていないということです。
指づかいは美しく演奏できるように考えられています。
もちろん、よい指づかいは弾きやすいです。
適当に弾いていてはフレーズも途中で切れるし、テンポ感も悪くなります。
それを見過ごすのは非常にもったいないですね。
音をなぞっているだけの音楽にならないように、はじめから指と音をセットで覚えましょう。
× まだ弾けていないところは、そこだけテンポを落としてでもちゃんと弾く
テンポが急に遅くなると印象が悪いです。
この曲を弾けるレベルではないと判断されてしまうでしょう。
手の小さい人が和音をつかみにくい場合は、大事な音を残して音を抜きましょう。
テクニック的に練習が間に合わない場合も、目立たない音を少し変えるくらいは許されます。
和音を単旋律するとかは賛成できませんが、わからない程度にアレンジするのは、曲の流れが止まらないという点でOKだと思います。
伴奏者に選ばれたら、がんばって練習し、原曲通りに演奏しましょう。
× 楽譜を置かずに暗譜で弾く
一見すごいように思われますが、暗譜をしていても楽譜を置く方がよいです。
オーディションの段階では、歌の各パートの流れは完全には頭に入っていないでしょう。
自分がこの部分を弾いているときに、どのパートがどのように歌っているかなど、もっともっと楽譜を読み込まないとダメな時期なのです。
つまり、ピアノの部分だけ暗譜をしてもダメということです。
本番でも、もしものときにすぐに対応できて最小限の被害にとどめるように楽譜を置くのが一般的です。
伴奏者の暗譜忘れも困りますが、指揮者やメンバーのうっかりで繰り返しを忘れたり、違う場所を歌ったりしてしまうことが、絶対ないとは言えません。
鍵盤を見ながら弾いていても、楽譜のどのあたりを弾いているかわかっていることが求められます。
今回は、オーディションでやりがちだけどNGなものについてお話させていただきました。
次回は伴奏者に選ばれてからすることについてお話させていただきます。

子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。