ピアノ発表会の裏側・ピアノ発表会を時短で行う利点と工夫(Part 3)
ピアノ発表会を時短で行う工夫を解説していきます。
ざっと羅列すると……
①選曲
②曲の時間を計ることを練習に取り入れる
③弾く以外のシミュレーション
④舞台リハーサル
⑤本番の休憩時間
⑥出演者・保護者のご協力
これまでに①~③を解説させていただきました。
今回は④舞台リハーサルを時短で行うメリットについて解説していきます。
舞台リハーサル
発表会を始める前に、音響版やグランドピアノの設置、音響やマイク、照明の確認など、ホールの方の準備が小一時間かかります。
舞台上の最終確認をホールの方と1つ1つ行いながら、その間にもいろいろな準備をするので、ピアノ講師は結構忙しいです。
それらがすべて整い、ピアノが弾けるという連絡をホールの方からもらったあと、やっと舞台リハーサルです。
講師演奏がある場合は、先に済ませておくのがよいですね。
うちのピアノ教室では、生徒さんの教室でのリハーサルも本番2週間前に行っていますが、以前に舞台リハをせずに本番を迎えたところ、実力を出し切れなかった生徒さんもいらっしゃったので、慌ただしくても当日の舞台リハーサルをするようにしました。
生徒さんの時間を拘束するので、舞台リハーサル自体をコンパクトにまとめなければなりません。
舞台リハーサルでピアノ講師が気をつける点は以下の通りです。
・最終アドバイス
・衣装、髪型
・椅子の高さ
順に解説していきましょう。
【最終アドバイス】
舞台リハーサルというのはピアノを練習する場ではなく、ピアノのタッチや会場の雰囲気をつかむところです。
通し演奏ができればよいのですが、人数が多いと本番までに疲れてしまいます。
いくら時間に余裕があっても、生徒さん、保護者の方々の負担になるので、短期集中で行うのをおすすめします。
時間に余裕があれば、本番の終了時間を早くしてあげるほうが良いと思います。
曲の出だしと強弱をはっきり出すところなどを中心に弾いてもらいます。
この時にいつも間違えるところを弾かせると、それがうまく出来なかった場合は、本番に対する不安が更に大きくなるのであまりおすすめしません。
ということで、ピアノ講師は付きっ切りで見なくてはならず、結構大変です。
【衣装、髪型】
これらに関しては、写真の撮り直しがないようにという意味です。
いくら休憩時に撮り直しといっても、数人集まると結構な時間が取られるし、会としての緊張感も失われます。
多いのは、サイドの髪が顔にかかって顔が見えにくい場合です。
舞台リハーサルでチェックして、保護者の方に整えていただくようにしています。
【椅子の高さ】
プログラム順でだいたいの背の高さがわかっているので、椅子の上げ下げが必要か、またはどれくらい上げ下げすればよいのかはあらかじめ知ることができます。
幼児の場合は、椅子の上げ下げも普段のレッスン通りに講師自ら行うので問題ありません。
自分で上げ下げをする場合、自宅や教室のピアノ椅子と若干違う場合もあるので、モタモタしないように舞台リハーサルで一応やっておくと本番での安心感につながりますね。
次回は
⑤本番の休憩時間
⑥出演者・保護者のご協力
についてお話させていただきます。

子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。