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【速報】進藤実優さんの演奏を聴いた感想〜本大会3次予選編 | 第19回ショパン国際ピアノコンクール

2025.10.16

ショパン国際ピアノコンクール 本大会3次予選2日目に、進藤実優さんが登場しました。

演奏プログラムの解説と演奏を聴いた私の感想を速報でお届けします。

進藤実優さんの演奏を聴いた感想

いつもどおりに直前に上着を脱がれ、弾むような足取りで階段を駆け上がり、舞台に登場されました。

お辞儀のあと、しっかり客席を見つめられていたのが印象的でした。

大会の様子はショパン国際ピアノコンクールの公式YouTubeチャンネルで配信されます。

こちらからご確認ください。

マズルカ Op.56

マズルカ Op.56」は、ショパン33歳頃の3つの詩的な小品のセットです。

第1番(ロ長調)はロンド形式で、日差しの変化のように表情を変える踊りの情景を描き出します。

第2番(ハ長調)は軽快なテンポで、マズルカ特有の揺れと小気味よいリズムの反復が心地よい一曲です。

第3番(ハ短調)は物思いにふけるような歌うマズルカで、内省的な雰囲気が静かに広がっていきます。

それぞれの曲で、マズルカの独特なリズムと、ショパンならではの繊細な表現が楽しめます。

なお、この曲は牛田智大さんも演奏されます。

牛田智大さんの演奏プログラムの解説記事では、より詳しく作品を解説しました。

ご興味のある方は、こちらからご確認ください。

進藤さんの演奏は、右手と左手のバランスが考え抜かれていて、出すぎず引っ込みすぎず、とても自然です。

メロディーの頂点でほんの少し時間が伸びる加減もスーッと入ってきました。

詩情あふれる表現は進藤さんの持ち味で、それにはこのマズルカのセットがとても合っていると思いました。

ピアノソナタ 第2番 変ロ短調 Op.35「葬送」

ピアノソナタ 第2番 変ロ短調 Op.35「葬送」は、世界中で知られる「葬送行進曲」の第3楽章が中心にあり、その前後を取り巻く楽章が物語の光と影を作っています。

第1楽章は重々しい序奏から一転、鼓動のような低音と切り裂くような旋律の対比が印象的です。

第2楽章は陰影の濃いスケルツォと、中間部の霧が晴れるような明るさのコントラストが光ります。

第3楽章「葬送行進曲」は重々しい足取りの中、中間部で柔らかな長調の歌が現れ、時間が止まったかのように空気が澄みます。

悲嘆に暮れるだけでなく、儀式の秩序と気品によって気持ちが整えられていくようです。

終楽章は掴みどころのない曲で、「亡骸を見送った後に残るのは言葉にならない風景だけ」というような余白を感じさせます。

なお、この曲は牛田智大さんが2次予選で演奏されています。

牛田さんの2次の演奏プログラム解説記事では、より詳しく解説しています。

ご興味ある方は、こちらをご確認ください。

第1楽章は厳かな序奏で扉が開き、低音の和音が「これから大切なことを語る」と宣言するように、演奏がはじまりました。

固くて暗い音からやわらかく歌う音へと性格が入れ替わる瞬間が素晴らしく、音楽が広がっていきました。

第2楽章は指の超絶技巧に目を奪われました。

明暗の切り替えも見事です。

第3楽章は行進曲ということで割と一律のテンポで演奏される方が多いと思いますが、進藤さんは独自のテンポ感で弾かれていたのが印象的でした。

重い足取りや、体を支えられて歩く人が目に浮かびます。

第4楽章は進藤さんが得意そうな音楽で、やはり予想を上回る絶品の演奏でした。

ソナタのあまりの素晴らしさに思わず客席から拍手が出てしまうほどでした。

アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調 Op.22

アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調 Op.22」は、もともとはピアノとオーケストラのために書かれましたが、その後、ショパン自身がピアノ独奏だけでも弾ける形にまとめました。

静かな序奏は24歳頃、華やかな舞曲は21歳頃にそれぞれ作曲され、それらがひとつに繋がった初期の名作です。

前奏は、

spianato=なめらかに、平らに

という意味のとおり、波ひとつない水面のように穏やかで、右手がきらめく装飾音を散りばめながら、左手のゆったりした和音に寄り添って歌います。

右手のメロディーが言葉の抑揚のように意味を持って流れてきます。

やがて短い合図のような部分をはさんで、タイトルの後半「華麗なる大ポロネーズ」が堂々と登場します。

響きは一気に明るく、序奏で磨かれたきらめきが、今度は眩しい照明の下で思い切り輝くという切り替えが楽しめます。

終盤のコーダでは音が一気に増えて加速し、決めのフレーズが連続しますが、土台の三拍子を耳で刻み続けると音楽の軸が見失われず心地よいです。

重いソナタの後、拍手の間があったので、気持ちが切り替えられたのではないでしょうか。

爽やかな出だしから、美しいメロディーが始まると、空気が一変しました。

装飾音もキラキラとこぼれ落ちるように、軽々と演奏されます。

ポロネーズは一拍目の着地がはっきりしているので、華やかなパッセージやオクターブの連続が速くても、足元がぶれずに堂々さが保たれていました

進藤さんはこの曲をよく弾いておられるので、十八番とも言えるでしょう。

演奏が終わると、大拍手とともに、歓声もあちこちで上がりました

客席の方々も、満足げで楽しそう。

舞台裏では他のコンテスタントからのねぎらいに、笑みがこぼれていました。

ファイナルがそこまで見えています!

次のステップ

本大会3次予選は、現地ポーランド時間で10月16日の夜までおこなわれます。

日本時間では時差が7時間あるので、10月17日の早朝までおこなわれます。

その後、審議を経て3次予選通過者が発表されます。

1次予選・2次予選の際は最後のコンテスタントの方が演奏を終えて、1時間〜1時間半後くらいに結果が発表されました。

前回までの大会と比較すると短時間での審議で驚きましたが、3次予選も最後のコンテスタントの演奏終了後まもなく発表される可能性があります。

3次予選の通過者は10名です。

桑原さん・進藤さん・牛田さんが3次予選を通過して、コンチェルトと幻想ポロネーズを弾けることを心からお祈りしております。

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物書きピアニスト

子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。

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