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【快挙】小学6年生・天野薫さんが第3位!ファイナルの結果と演奏の感想をお届け〜仙台国際音楽コンクール ピアノ部門

2025.06.28

第9回仙台国際音楽コンクール ピアノ部門のファイナルで、すべてのコンテスタントの演奏が終わり、結果が発表されました。

大注目の天野薫さんは第3位入賞、そして聴衆賞を獲得!

おめでとうございます!

今回は仙台国際の結果と、天野さんが演奏された矢代秋雄作曲「ピアノ協奏曲の解説」の作品解説、そして、演奏を聴いた私の感想をお届けします。

結果発表

6月28日にファイナリスト6名の審査結果が発表されました。

次のとおりです。

第1位、第2位はともにロシア出身のピアニストです。

そして、天野薫さんは第3位です。

島多璃音さんは第5位でした。

第1位〜第3位のコンテスタントは6月29日に入賞者記念ガラコンサートに出演されます。

天野薫さんの演奏は14:00からです。

聴衆賞を取られたモーツァルト作曲「ピアノ協奏曲 ト長調 K.453」を演奏されます!

最終日の天野さんの第一印象

天野薫さんは現在小学6年生。

4歳からピアノを始められました。

これまでに国内外の数多くのコンクールで優秀な成績を収めてきた天才少女です。

天野さんについてはこちらもあわせてご覧ください。

今までの西洋風の白地のドレスではなく、今日は青いドレスです。

今回演奏されるのは日本人の作曲家の協奏曲とあって、髪飾りも和の柄で素敵でした。

着物の半襟を結んでおられたのでしょうか?

日本人形のようで、とても曲に合っています。

コンクール最終日、最後のコンテスタントである天野さんの演奏がはじまります。

演奏の感想をお伝えする前に、矢代秋雄作曲「ピアノ協奏曲」の作品を先に解説しましょう。

矢代秋雄作曲「ピアノ協奏曲」

矢代秋雄氏のピアノ協奏曲は、1960年代後半の日本を代表する名作です。

作曲のきっかけはNHKが当時開催していた文部省芸術祭への委嘱でした。

初演は1967年に、当時若手トップピアニストの中村紘子氏、若杉弘氏指揮、NHK交響楽団でラジオ放送で披露されました。

作品は高い評価を受け、第22回芸術祭奨励賞と第16回尾高賞を受賞しています。

全3楽章、演奏時間は約30分です。

第1楽章、Allegro animatoは自由なソナタ形式で書かれています。

ピアノ独奏が、不規則な変拍子の第1主題を力強く提示します。

続いて、フルートが息の長い旋律の第2主題を歌い上げ、ピアノと管弦楽が対話しながら華麗に展開していきます。

随所に華やかなカデンツァが挿入されており、まるで声を転がすかのように歌うコロラトゥーラ風のパッセージも登場します。

第2楽章、Adagio misteriosoは静かで神秘的な雰囲気をたたえた緩徐楽章です。

全編を通じて、ピアノの「ド」の音が執拗な反復動機として鳴り続けるというオスティナート奏法が用いられています。

作曲者の矢代秋雄氏は、この楽章について

「幼い頃見た夢の記憶を表現した」

と述べています。

中盤以降、木魚のようなウッドブロックや鈴の音が響き、終盤ではティンパニが死神の足音のように強打されるなど、全体に薄暗くも緊張感の高いゴシック的な雰囲気が漂います。

第3楽章は、複雑な構成のフィナーレ楽章で、自由なロンド形式を基盤としています。

速度も、Allegro – Andante – Vivaceと変化します。

旋律やリズムの断片がめまぐるしく入れ替わり、まさに、capriccioso(気まぐれ)に相応しい多彩さです。

終盤では、シンバルやタムタムなど打楽器も惜しみなく鳴り響き、巨大なクライマックスを築きます。

矢代秋雄氏は東京藝術大学卒業後、5年間パリ音楽院に留学し、オリヴィエ・メシアンやアンリ・デュティユーらに師事しました。

この協奏曲にも、フランス近代音楽の伝統に根差した緻密さと洗練が表れており、メシアンの影響を受けた独特のリズム理論や、ラヴェル風の色彩豊かなオーケストレーションが随所に感じられます。

特に協奏曲を中心とする仙台国際にふさわしい、ピアノとオーケストラの緊密な対話が要求される名作といえるでしょう。

ここからは演奏を聴いた私の感想をお話します。

なお、ファイナルでの演奏の様子は仙台国際の公式YouTubeチャンネルで配信されます。

天野さんの演奏を聴いた感想

昨日のモーツァルトが真珠の粒のような丸くてあたたかみのあるタッチだとすると、この作品は水晶のかけらを散りばめたような硬質なタッチです。

音量を心配しましたが、腰を浮かせて指に重みをかけ、見事に演奏されました。

色々な音色が出せて、しかも美しい!

若くして亡くなった矢代秋雄氏の渾身の協奏曲は、あまり聴く機会がありませんでしたが、素晴らしいですね。

西洋クラシックに日本の古典音楽を融合させた作品を天野さんが堂々と演奏される姿を拝見して、子どもに姿を変えた妖魔が弾いているのではないか(最高の誉め言葉です)と思ったほど幻想的でした。

演奏の素晴らしさはとにかく見てほしい、聴いてほしいとしか言いようがないほど圧巻でした。

演奏後の天野さんは笑顔と泣き顔が混ざった、感極まった表情をしておられました。

ハンカチを握りしめ、舞台袖に戻っていく様子は、先生やお母さんのところへ飛んでいきたいという子どもらしい気持ちが溢れていたと思います。

素晴らしい音楽を聴かせてくださり、ありがとうございました!

これからの成長を楽しみにしています!

まとめ

第9回仙台国際音楽コンクール ピアノ部門、大注目の天野薫さんは第3位という結果で幕を閉じました。

わずか小学6年生でありながら、世界レベルのコンクールで素晴らしい演奏を聴かせてくれた天野薫さん。

その天性の音楽性と、年齢を超えた表現力には本当に驚かされました。

予選〜ファイナルまでの演奏には、無限の可能性を感じました。

これからも様々なコンクールにチャレンジされるかと思います。

そのご活躍を陰ながら応援させていただきます!

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物書きピアニスト

子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。

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