楽しい練習・楽しくない練習
あんなに毎日何時間も練習したのに、ピアノの本番でミスってしまったという経験は誰でもあると思います。
一番よくあるのが暗譜のミスです。
「走馬灯のように」という言葉がありますが、次の音を弾くまでの一瞬に「この音だったかな?自信がないなぁ。でも多分この音」という場面が、私も今までに何回もありました。
運よく合っていればラッキーですが、アンラッキーなことももちろんあります。
でもその被害を1音にとどめるか、うろたえてしまって被害が大きくなってしまうのかは、今までの練習方法にあります。
ピアノの本番で楽しく気持ちよく弾きたいと思うなら、毎日の練習の80%は楽しくない練習をしなければいけません。
楽しい練習は「弾けた!」と思える練習、楽しくない練習は「弾けていない…」と思う練習です。
例えば練習で、初めてミスなく完璧に弾けたとします。
「弾けた!」と思う人はそこで満足してしまいますが、「たまたま弾けただけ」と思う人はどこかに弱点はないかともう一度確認します。
「弾けている!」と思って練習している人ほど、ミスから立ち直れません。
しかも本番では、今までに間違えたことがなかった場所でミスすることが多いのです。
そしてその対処法がわからず、止まってしまったり弾き直すことになったりします。
一方、「弾けていないかも」を想定して練習している人は、本番では底力が出ます。
普段のピアノレッスンはもちろん楽しさを重視してもよいですが、発表会やコンクールなどでは楽しくない練習をして、本番で笑顔になってください。
子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。