ナチュラル(natural)
♯や♭などで変化された音を元に戻す記号です。本位記号とも言われます。シャープやフラットについてはそれぞれの項をご覧下さい。
ナチュラルには4つのルールがあります。
- その1
- その小節内のみ有効
- その2
- 1オクターブ以上離れている音は無効
- その3
- 同じ小節内で同じ高さの音であればト音記号でもへ音記号でも有効
- その4
- 小節をまたいでタイで結ばれた時、タイが終わるまで有効
4つのルールを実際に確かめてみましょう。
1小節目
調号は便宜上シャープ2つの調にしました。
全ての「ファ」と「ド」にシャープが付きます。
- 1つ目の音符
- 「♯ファ」がナチュラルによって「ファ」になりました
- 2つ目の音符
- 「♯ミ」です。鍵盤上では「ファ」と同じ場所です
- 3つ目の音符
- 同じ小節内なので「ファ」です
- 4つ目の音符
- 「♯ド」がナチュラルによって「ド」になりました
2小節目
- 1つ目の音符
- 前の小節からタイで繋がっているので実際には弾きませんが「ド」です
- 2つ目の音符
- タイで繋がれた音でないのでナチュラルは無効で調号通りの「♯ド」です
- 3つ目の音符
- 「×ド」です。ダブルシャープについてはダブルシャープの項をご覧下さい
- 4つ目の音符
- 「ド」です
3小節目
調が変わる時に使わない変化記号をナチュラルで消します。
- 1つ目の音符
- 「♭♭シ」です。ダブルフラットについてはダブルフラットの項をご覧下さい
- 2つ目の音符
- ナチュラルによって「シ」になりました
- 3つ目の音符
- ヘ音記号ですが、同じ小節内であれば音部記号が変わっても同じ高さの音のフラットは有効なので「シ」です
- 4つ目の音符
- 1オクターブ以上離れているのでダブルフラット、ナチュラルは無効で、調号通りの「♭シ」です