ソナチネ Op.20-2 第1楽章～クーラウ

初中級★★★
ト長調

クーラウの『3つのソナチネ　作品20』の第2番です。

この曲はソナチネアルバムの第2番で、ソナチネアルバムの中では難しい部類に入ります。

普段のレッスンではあまり弾かれないので、発表会の場では新鮮だと思います。

三連符が中心の曲で、速めに元気よく演奏します。

私は小学生の時に弾いたのですが、それほど速く弾けなかったので「元気な曲」というイメージはありませんでした。

大人になってから弾いてみて印象が違ったのでびっくりしています。

ソナタ形式ですが、再現部が展開部と共存しているような作りになっています。

クーラウはドイツ生まれの作曲家で、ベートーヴェンにも会っているということです。

クーラウ作曲の発表会おすすめ曲では、作曲家の曲の一覧とあわせて、人物像を簡単に解説しています。

興味のある方は一度ご覧ください♪

楽譜はこちら。

ソナチネアルバム 1

構成

効率よく暗譜するためにも参考にしてください。

暗譜を極めるための15のステップの中でSTEP.2に該当します。

※記号は一応の目安～ほぼ４小節ずつ
繰り返しは入れていません。

ソナタ形式

提示部
あ｛Ａ（８小節）－Ｂ（２小節）－Ｃ｝
い｛Ｄ（８小節）－Ｅ（２小節）｝
う｛Ｆ－Ｆ’－Ｇ－Ｈ（６小節）｝
え｛Ｉ－Ｊ－Ｉ’－Ｋ（３小節）｝
お｛Ｌ－Ｍ（３小節）－Ｎ｝
か｛Ｏ（８小節）｝

展開部・再現部
あ’｛Ａ’（８小節）－Ｂ’｝
い’｛Ｄ’（８小節）－Ｅ’（２小節）｝
う’｛Ｆ’’－Ｆ’’’－Ｇ’－Ｇ’’－Ｐ－Ｈ’（６小節）｝
え’｛Ｉ’－Ｊ’－Ｉ’’－Ｋ’（３小節）｝
お’｛Ｌ’－Ｍ’（３小節）－Ｎ’｝
か’｛Ｏ’－Ｑ｝

弾き方

Allegro「速く」

Ａ…ト長調の主和音「ソ・シ・レ」だけで構成されています。重々しくならないように注意しましょう。　ペダルの使い方

Ｂ、Ｂ’…最初の音をしっかり弾いて、後は反響のようにだんだん弱くします。

Ｃ…強弱記号をしっかりつけて弾きましょう。

Ｄ、Ｄ’…調の変化を楽しんで下さい。最後は短調になって行きます。

Ｅ…ホ短調に入る前の警鐘のようです。risoluto「決然と」

Ｆ、Ｆ’、Ｆ’’、Ｆ’’’…指使いを確定しておかないと弾きにくいです。
右手８分音符２個　左手３連符の弾き方

Ｇ、Ｇ’、Ｇ’’…左手がリードします。

Ｈ、Ｈ’…３回同じ音型が出てくるので、３回目に向かって盛り上げます。

Ｉ、Ｉ’…第２主題です。dolce「優しく」

Ｊ、Ｋ、Ｋ’…装飾音は複前打音です。拍の頭に合わせる弾き方が良いと思います。　複前打音の弾き方

Ｌ、Ｌ’…右手と左手は、オーケストラの中の違う楽器のようにイメージしましょう。

Ｍ、Ｍ’…下から上へのスタッカートはだんだん弱く繊細に弾きましょう。

Ｎ、Ｎ’、Ｐ…１小節ごとに強弱が変わります。

Ｏ…８小節かけてだんだん弱くして行きます。最後は次の展開部に入る気持ちの準備をしましょう。

Ａ’…ト長調→ト短調と見せかけて変ホ長調

Ｂ’…「♭ミ」を「＃レ」に変換し、上手くホ長調に転調させています。

Ｅ’…ハ長調に入る前の警鐘です。

Ｏ’…スタッカートの付いているフレーズの取り方に注意しましょう。

Ｑ…堂々と締めくくります。音が長すぎないように気を付けてください。

動画のピアノ演奏は参考なので、作曲者の指示した速さで弾いています。

もう少しゆっくりでも大丈夫です。

本番の演奏に備えて

発表会やコンクールなどをはじめ、舞台の上で演奏するための準備として、自分の演奏を客観的に見るのはとても大切です。

スマートフォンなどを使って、定期的に演奏を録画し、ぜひご自身の演奏を確認してみてください。

改善すべきポイントがきっと見つかります。

もしピアノ講師からのアドバイスをお求めの場合は、我々がおこなっているPianeysのピアノLINEレッスンをご利用ください。

録画した動画をLINEで送るだけで、最短当日、アドバイスをお返しいたします。

また、発表会やコンクールでの演奏は暗譜でノーミスが目標です。

丁寧な暗譜は舞台の上での演奏を成功に導く鍵です。

暗譜を極めるための15のステップでは、人前での演奏に失敗しないための完全暗譜法をお伝えしています。

興味のある方はぜひお読みください。

皆様のピアノライフを心から応援しております。