ソナタ L.386 K.35~D.スカルラッティ
初中級~中級★★☆
ト短調
二部形式
「L.」はイタリアの音楽家アレッサンドロ・ロンゴが付けた番号
「K.」はアメリカの音楽家ラルフ・カークパトリックが付けた番号
作曲者D.スカルラッティの時代にはピアノという楽器はまだ発明されておらず、この曲はチェンバロ用として作曲されています。
また、D.スカルラッティのソナタは全て1楽章のみになっています。
右手と左手が歌い合う美しい曲です。
前半後半に分かれた二部形式で、それぞれ2回繰り返します。
繰り返し後の2回目は、奏者の即興で装飾音などを盛り込むことがありますが、今回は楽譜通りに演奏しています。
D.スカルラッティ作曲の発表会おすすめ曲では、作曲家の曲の一覧とあわせて、人物像を簡単に解説しています。
興味のある方は一度ご覧ください♪
楽譜はこちら。
構成
効率よく暗譜するためにも参考にしてください。
暗譜を極めるための15のステップの中でSTEP.2に該当します。
※記号は一応の目安~ほぼ4小節ずつ
繰り返しは省略しています。
あ{A(7小節)-B-C-D}
い{A’(5小節)-E-F(6小節)-G(5小節)}
弾き方
Allegro ma non troppo「速く、しかし速すぎず」
4分の4拍子で4拍目からのアウフタクトで始まりますが、その後は4拍目からフレーズが始まるというのではなく、どちらかというと3拍目から新しいフレーズが始まるパターンが多いです。
A…2小節目から左手の模倣で右手が追いかけます。音の高さを変えながら反復進行をするゼクエンツという作曲技法が使われています。自然に音量も落としていく感じになります。
B…poco a poco「少しずつ」だんだん緊張感が高まって行きます。
C…右手は2声になっています。音符の長さに注意しましょう。左手は弾きにくいところもありますが、指使いを統一しておく方が良いと感じました。
D…3小節目の右手「ラ」がピークになるようにしましょう。
A’…ニ短調になりました。
ゼクエンツはバロックの作曲家によってよく使われました。
当時のピアノの先祖の楽器(チェンバロなど)は強弱ができなかったので、ゼクエンツを少し緩急をつけて演奏することで、強弱を表していたのではないかと思います。
8分音符はノンレガートで演奏しました。
特にオクターブの跳躍はノンレガートが良いと思います。
動画のピアノ演奏は参考です。
違う速さでも大丈夫です。
本番の演奏に備えて
発表会やコンクールなどをはじめ、舞台の上で演奏するための準備として、自分の演奏を客観的に見るのはとても大切です。
スマートフォンなどを使って、定期的に演奏を録画し、ぜひご自身の演奏を確認してみてください。
改善すべきポイントがきっと見つかります。
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また、発表会やコンクールでの演奏は暗譜でノーミスが目標です。
丁寧な暗譜は舞台の上での演奏を成功に導く鍵です。
暗譜を極めるための15のステップでは、人前での演奏に失敗しないための完全暗譜法をお伝えしています。
興味のある方はぜひお読みください。
皆様のピアノライフを心から応援しております。
子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。