電子ピアノとアコースティックピアノの違い

鍵盤楽器は電子ピアノ(キーボードも含む)とアコースティックピアノの二つに分けられます。大きな違いは楽器の構造による発音の形式です。

アコースティックピアノの特徴

アコースティックピアノは弾く人や弾き方によって音色が変わります。

例えば汚い音、美しい音、柔らかい音、硬い音、様々な音が出せるし、弾き方が悪いと音にさえならなかったりします。

音色に飽きが来ず、豊かな音楽性を育てる楽器は断然アコースティックピアノです。

電子ピアノの特徴

電子ピアノはあくまでもプログラミングされた音なので、どのように弾いてもそこそこきれいな音になります。

電子ピアノの価格は性能や材質に比例しています。色々な音色やリズム音はあまり必要ありません。実際に使うのはアコースティックのピアノ音に絞られてくると思います。

そして忘れてはいけないのが、電子ピアノは家電製品なので部品の寿命が来るということです。だいたい8年~10年くらいと言われています。

電子ピアノを選ぶ際の必要最低条件

アコースティックピアノで練習するに越したことはないのですが、環境や経済的理由で電子ピアノを選ぶ場合は次の3点に注意して下さい。

88鍵盤であること

アコースティックピアノの鍵盤の数は88個あります。(例外としてベーゼンドルファー・インペリアルは97鍵あります。)

電子ピアノは少ない鍵盤の物もありますが、88個の鍵盤がないと弾けない曲もあるので、88鍵盤のピアノを用意しましょう。

足のペダルがあること

アコースティックピアノには右端に音を持続させるダンパーペダル、左端に音量や音質を変えるソフトペダルが付いています。

また、グランドピアノにはある特定の音だけ伸ばすソステヌートペダルが、アップライトピアノには弱音ペダルがそれぞれ中央にあります。

ピアノ曲にはダンパーペダルとソフトペダルを使う曲がたくさんあるので、この2つは最低必要です。

キーボードタイプの簡易な電子ピアノには、本体にペダルが固定されていなくてペダルが別売りになっているものもあります。

ペダルがピアノ本体に固定されていないと、あちらこちらに動いて踏みにくいので、できれば固定されている物をおすすめします。

鍵盤の幅はアコースティックピアノと同じもの

国内外各メーカーのアコースティックピアノの鍵盤の幅は、それほど大きな差はありません。しかし電子キーボードの中にはミニ鍵盤というタイプもあります。

手が小さいからとか、場所を取るからという理由でミニ鍵盤を選ぶのはおすすめできません。アコースティックピアノと同じ鍵盤の幅で練習しましょう。

電子ピアノは音色よりもタッチを重視

最近は電子ピアノの音色がとても良くなっていて、海外の高級グランドピアノを立派なコンサートホールで弾いた時の音色まで再現できます。

安くても音色の良い電子ピアノもありますが、タッチの事を考えれば、木製鍵盤の電子ピアノをおすすめします。しかし少々お高く、20万円以上するものがほとんどです。

アコースティックピアノで鍵盤を押さえた時、鍵盤の途中で何かに触れて止まる感覚が一瞬あります。木製鍵盤の電子ピアノはそれも再現しているのですが、機種によってはアコースティックピアノよりも鍵盤が重いと感じるものもあります。

できれば色々な機種の電子ピアノやアコースティックピアノを試弾して、アコースティックピアノに近いタッチのものを選ぶのが良いでしょう。

子供にはできるだけアコースティックピアノを購入してほしい

安価な電子ピアノは鍵盤が軽いので、弾きやすいかもしれません。これらを良しとするかどうかはあなた次第ですが、逆にいつも電子ピアノで練習している人がアコースティックで弾いた時に、思うように演奏できず愕然とするというのは容易に想像できます。

アコースティックピアノを置ける環境ならば、アコースティックピアノを置きましょう。電子ピアノで練習している子供が、先生宅のアコースティックピアノで非常に弾きにくそうにしているのは残念ながら事実です。

いつまで続くかわからないからとりあえず電子ピアノで…とお考えの方は、「電子ピアノで習っている子供の方がピアノを早く止めてしまう。」という結果をご承知ください。ある時期になると電子ピアノでは表現できずに行き詰ってしまうのです。

ある幼稚園で、一斉にアコースティックピアノを電子ピアノに取り換えたそうですが、子供たちの音楽的興味が薄れたために、1年後にアコースティックピアノに戻したそうです。子供達の音の反応や興味が全く違ったということです。

電子ピアノで練習するしかない独学の方は

最大の難点は「弾き方」です。仕方がない事ですが、電子ピアノで練習しておられる方は、鍵盤に指を乗せて押さえるだけの弾き方になっています。アコースティックピアノでは鍵盤を押さえる直前直後に相当神経を使います。

ピアノのレッスンに通う場合、先生のお宅はまずアコースティックピアノなので、そこでタッチの確認や修正ができますが、独学の場合はそれが出来ません。

ピアノ練習スタジオや楽器店のレッスンルームなどで、アコースティックピアノを時々借りて練習するのが良いと思います。これだけでも全然違います。

古いアコースティックピアノを使うか新しい電子ピアノを買うか迷っておられる方は、古いピアノを調整して使う事をお勧めします。