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電子ピアノとアコースティックピアノの違い

ピアノを始めるためには、ピアノが必要です。

このページでは、ピアノの購入を検討されている方に向けて、電子ピアノとアコースティックピアノの違いを解説しています。

結論を申し上げると、迷える状況にあるのであれば、アコースティックピアノを選択していただきたいです。

なぜ電子ピアノでなくアコースティックピアノが良いのか?

電子ピアノを選ばざるを得ない場合は、何に注意して選べば良いのか?

これらのことが気になる方はぜひこのページを参考にしてください。

アコースティックピアノの特徴

鍵盤楽器は電子ピアノ(キーボードも含む)アコースティックピアノの2つに分けられます。

大きな違いは楽器の構造による発音の形式です。

アコースティックピアノは弾く人や弾き方によって音色が変わります。

例えば、汚い音・美しい音・柔らかい音・硬い音など、様々な音が出せます。

一方で、弾き方が悪いと音にさえならなかったりします。

アコースティックピアノは電子ピアノと比べて、音色に飽きが来ず、豊かな音楽性を育てる楽器だといえます。

電子ピアノの特徴

電子ピアノからはプログラミングされた音が出ます。

どのように弾いてもそこそこきれいな音になる楽器です。

電子ピアノの価格は性能や材質に比例しています。

色々な音色やリズム音はあまり必要ありません。

実際に使うのはアコースティックのピアノ音に絞られてくると思います。

そして忘れてはいけないのが、電子ピアノは電化製品なので、部品の寿命が来るということです。

だいたい10年前後と言われています。

電子ピアノを選ぶときの必要最低条件

アコースティックピアノで練習するに越したことはないのですが、環境や経済的理由で電子ピアノを選ばれる方もいらっしゃるでしょう。

残念ながら賃貸マンションでは、アコースティックピアノが設置できない場合が多くあります。

電子ピアノを買われる場合は、次の3点に注意してください。

どれも一言でいうと「アコースティックピアノに近いもの」ということになります。

88鍵盤であること

アコースティックピアノの鍵盤の数は、白鍵・黒鍵合わせて88個あります。

Memo

例外としてベーゼンドルファー・インペリアルは97鍵あります

電子ピアノは少ない鍵盤のものもありますが、88個の鍵盤がないと弾けない曲がたくさんあります。

選ぶ際は88鍵盤の電子ピアノにしましょう。

足のペダルがあること

アコースティックピアノには、右端に音を持続させるダンパーペダルが付いています。

また、左端に音量や音質を変えるソフトペダルが付いています。

さらに、グランドピアノでは、特定の音だけ伸ばすソステヌートペダルが中央にあります。

アップライトピアノの場合は、弱音ペダルが中央にあります。

ピアノ曲にはダンパーペダルとソフトペダルを使う曲がたくさんあります。

最低でもダンパーペダルとソフトペダルは必要です。

キーボードタイプの簡易な電子ピアノには、本体にペダルが固定されていなくてペダルが別売りになっているものもあります。

ペダルがピアノ本体に固定されていないと、あちらこちらに動いて踏みにくいので、固定されているものをオススメします。

鍵盤の幅はアコースティックピアノと同じもの

国内外各メーカーのアコースティックピアノの鍵盤の幅は、それほど大きな差はありません。

しかし、電子キーボードの中にはミニ鍵盤というタイプもあります。

「手が小さいから…」

「場所を取るから…」

といった理由でミニ鍵盤を選ぶ方をたまに見かけますが、これはオススメできません。

アコースティックピアノと同じ鍵盤の幅で練習しましょう

電子ピアノは音色よりもタッチを重視

最近は電子ピアノの音色がとても良くなっていて、海外の高級グランドピアノを立派なコンサートホールで弾いたときの音色まで再現できます。

安くても音色の良い電子ピアノもありますが、音色以上にタッチを優先してください。

電子ピアノを選ぶ場合は、木製鍵盤のものをオススメします。

少々お高く、20万円以上するものがほとんどですが、ぜひ投資していただきたいところです。

アコースティックピアノで鍵盤を押さえたとき、鍵盤の途中で何かに触れて止まる感覚が一瞬あります。

木製鍵盤の電子ピアノでは、この感覚も再現されています。

ただ、機種によってはアコースティックピアノよりも鍵盤が重いと感じるものもあります。

できれば色々な機種の電子ピアノやアコースティックピアノを試弾して、アコースティックピアノに近いタッチのものを選ぶのが良いでしょう。

できるだけアコースティックピアノを購入してほしい

安価な電子ピアノは鍵盤が軽いので、弾きやすいかもしれません。

これらを良しとするかどうかはあなた次第です。

しかし、普段電子ピアノで練習している人が、何かの機会でアコースティックピアノを弾くとき、思うように演奏できず愕然とするというのは容易に想像できます。

アコースティックピアノを置ける環境ならば、ぜひアコースティックピアノを置いていただきたいです。

家にある古いアコースティックピアノを使うか新しい電子ピアノを買うか迷っておられる方は、ぜひ古いアコースティックピアノを調整して使ってください。

今後、ピアノ教室に通うこと無く独学を続けて、ピアノの演奏を自分一人だけの楽しみにするのであれば電子ピアノで十分かもしれません。

でも、もしかすると、独学でピアノの練習をはじめて、しばらくするとピアノ教室に通いたくなってくるかもしれません。

私は長年ピアノ教室で生徒を指導していますが、電子ピアノに慣れてしまっている生徒は、教室のアコースティックピアノが非常に弾きにくそうです。

これは残念ながら事実です。

また、「いつまで続くかわからないから、とりあえず安価な電子ピアノで…」とお考えの方もいらっしゃるでしょう。

その考え方も理解できますが、その際には「電子ピアノで練習する方はアコースティックピアノで練習する方に比べて、早くピアノをやめてしまう傾向がある」という事実もご承知ください。

なぜ早くピアノをやめてしまうのか?

ピアノがある程度上達してくると、電子ピアノでは思ったように表現できず、行き詰ってしまうためです。

ある幼稚園では、とあるタイミングで一斉に、アコースティックピアノを電子ピアノに取り換えたらしいです。

しかし、子どもたちの音楽的興味が急激に薄れたために、1年後に再びアコースティックピアノに戻したという話があります。

アコースティックピアノと電子ピアノでは、子どもたちの音への反応や興味が全く違ったということです。

電子ピアノで練習される独学の方へ

アコースティックピアノを選べる場合は、ぜひ選んでいただきたいと思います。

もし何らかの理由でアコースティックを選べず、電子ピアノを選ぶ場合、最大の難点は「弾き方」です。

電子ピアノで練習しておられる方は、鍵盤に指を乗せて押さえるだけの弾き方になっているケースがよくみられます。

アコースティックピアノでは鍵盤を押さえる直前直後に相当神経を使います。

ピアノ教室のレッスンに通う場合、先生のお宅はまずアコースティックピアノなので、そこでタッチの確認や修正ができますが、独学の場合はそれができません。

それをカバーするために、ピアノ練習スタジオや楽器店のレッスンルームなどで、アコースティックピアノをときどき借りて練習するのが良いと思います。

これだけでも全然違います。

アコースティックピアノを触る機会が多いほうが上達が早いのは間違いありません。

まとめ

アコースティックピアノは電子ピアノと比べて、音色に飽きが来ず、豊かな音楽性を育てる楽器です。

どちらを選ぶか迷える状況にあるのであれば、アコースティックピアノを選択していただきたいです。

環境や経済的理由で電子ピアノを選ばれる場合は、次の3点に注意してください。

電子ピアノを選ぶ際のポイント
88鍵盤であること
足のペダルがあること
鍵盤の幅がアコースティックピアノと同じであること
 

選ぼうとしている電子ピアノがアコースティックピアノに近いタッチであることも試弾して確かめてください。

また、これからピアノを購入される方は、Pianeysの独学サポート特別プログラムも同時にご検討いただければと思います。

Pianeysはピアノ初心者の独学に徹底的にコミットします。

「トンプソンコース」と「リラ・フレッチャーコース」があり、Pianeysのサポートのもと、楽譜をまるまる1冊、仕上げられます。

体験していただいた方からは、自分のペースで、できるときに進められる点など、好評をいただきました。

ピアノの独学に自分ひとりだけで取り組むのは不安だと思います。

楽譜通りに正しく弾けているのか?
指使いに問題はないか?
弾くときの姿勢、指の形、椅子の座り方は?
メロディーとその他の音のバランスは良いか?
フレーズの始まりと終わりを意識できているか?
強弱や緩急があり、曲として魅力的か?
内声が聴き取れているか?
一番大事な音を見つけられているか?
 

独学で気をつけたいこれらのことは、すべてPianeysがチェックさせていただきます。

ピアノの独学で不安なことやわからないことは、丸投げしてください。

 

皆様のピアノライフを心から応援しております。

 
Pianeys(ぴあにーず)
物書きピアニスト

子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。

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