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相対音感とは?身につける方法や絶対音感との違い

絶対音感は有名ですが、音を聞き取るもう一つの能力に相対音感があります。

英語ではrelative pitch(レラティブ ピッチ)と言います。

この能力はもともと人に備わっているので、絶対音感と違って大人になってからでも引き出せて、音感トレーニングを重ねれば年齢を問わずに強化できるのが特徴です。

このページでは絶対音感と相対音感の違いや、相対音感を身につける方法について解説します。

絶対音感は身に付いていないが、やっぱり音感は欲しいという方はぜひ試してみてください。

 

相対音感とは

相対音感とは、最初に基準音が与えられると次に聞いた音の階名が浮かぶ能力のことです。

ある音を単独で聞いただけで音の高さを認識できる絶対音感とは異なります。

ほとんどの人が潜在的に持っているのが最大の特徴で、音感トレーニングをしなくては身につかない絶対音感とは一線を画します。

音感トレーニングによりその能力を引き出し、楽器演奏などに生かすことができると言われています。

 

相対音感のメリット

絶対音感と比べてみると、相対音感は一見劣っているように感じるかもしれません。

しかし、絶対音感にはないメリットもあるのです。

筆者の経験に基づいて、相対音感のメリットを3つ挙げます。

 

何歳からでも鍛えられる

絶対音感に比べてハードルが低く、何歳からでも鍛えることができます

それは人間が相対音感を潜在的に持っているためです。

また、絶対音感がないと優秀な音楽家になれないというわけではありません

音楽専攻の高校や大学の入試では聴音の問題が出題されますが、最初に基準音が与えられる場合がほとんど。

そのため、音楽専攻の学校を目指す方は、優れた相対音感があれば絶対音感がなくても問題ありません

素晴らしい音感を持つ作曲家として名が挙がるのは、9声(9つメロディーが重なっている曲)を2度聴いただけで再現したと言われるモーツァルトです。

しかし、モーツァルトに絶対音感が備わっていたのかどうかは疑わしいという説もあります。

現代では「真ん中のラ=440Hz」が基準音とされていますが、モーツァルトの生きた時代にはまだ音の高さは統一されておらず、基準音がありませんでした。

つまり、ヨーロッパ各地に微妙に音色や音高の違う楽器があったということになります。

演奏旅行の多かったモーツァルトは色々な楽器で演奏していたので、絶対音感というよりは並外れた素晴らしい相対音感があったと言えるでしょう。

 

簡単に転調できる

相対的に音を認識することができるので、楽器演奏や歌において簡単に転調することができます

例えば、カラオケなどでキーを上げたり下げたりすることがありますよね。

その際に迷うことなくキーを変えて歌うことができるのは相対音感があるからです。

また、バンド等でセッションを行う場合、即座に転調できるスキルを求められます

絶対音感があっても、音どうしの距離を認識していないと瞬時に対応できません。

絶対音感にはない、相対音感ならではのメリットと言えるでしょう。

 

迷いなくハモルことができる

楽器演奏だけでなく歌にも嬉しい効果があります。

それは「ハモリ」です。

主旋律との距離が分かるからこそ、つられることなくハモリのパートを歌いきることができます。

相対音感を持つ人どうしでデュエットすると、音が綺麗に重なるので楽しいですよ。

ハモリたいけれど主旋律につられてしまうとお悩みの方は、ぜひ相対音感を鍛えてみましょう。

 

移調楽器も違和感なく演奏できる

移調楽器とは、ある楽器を楽譜通りに演奏したとき、ピアノの楽譜とは異なる音が出るというもの。

例えばサックスの場合、楽譜には「ド」と書かれていても実際には「♭ミ」の音が鳴ります。

そのため、もともとピアノを習っている人が突然移調楽器をはじめると、楽譜と音の相違によって違和感を覚えてしまうのです。

例に挙げたサックスの他にも、移調楽器にはフルートやトランペット、ホルンなど有名な楽器も含まれています。

そこで「なぜわざわざ移調する必要があるのか」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。

それは、運指のしやすさや音域などの都合です。

移調すると、同じ種類で音域が異なる楽器を持ち換えて演奏する場合に、同じ楽譜で表記できるようになります。

このような理由から、色々な楽器にチャレンジしてみたいと考えている方も相対音感を鍛えておくべきでしょう。

相対音感を身につける方法とは

絶対音感と違ってトレーニングのハードルも低く、大人になってからでも遅くはありません

大人の方がもともとある相対音感を引き出して音感を磨く方法は2つあります。

 

ピアノ教室で習得

大人になってから習い事としてピアノ教室に通う方も多いです。

その際に、音感を身につけたい旨を先生に相談してみましょう。

ひとりひとりのレベルに合わせて教えてくれたり、家でできる練習メニューを課してくれたりすることでしょう。

決まった日時に先生と一対一で訓練することで習慣化できるので、挫折しにくいのもポイントです。

 

独学で習得

音楽の知識が少しはある、という方は独学で相対音感を習得するという方法もあります。

楽器店や書店で、タイトルに「ソルフェージュ」と名の付く本を手に取ってみてください。

音楽を専攻する学生向けではなく、初心者向けに分かりやすく解説している本がオススメです。

独学でソルフェージュをする場合は、必ず音を取るための鍵盤楽器を用意して、練習用の音源を聞きながら訓練するようにしましょう。

家にピアノがないという方は、音取りだけなら小学校では必ず使う鍵盤ハーモニカでも十分です。

また、Casio(カシオ)からはお手頃価格のミニキーボードも販売されています。

ただしこれらはあくまでも音取り用で、ピアノ練習用としては不向きなのでご注意ください。

 
 

なお、ピアノ教室でトレーニングされる方も、自宅で独学トレーニングを併用すれば、速く習得できます。

ただし、子どもの習得スピードよりは遅くなるのはやむを得ないので根気が必要です。

 

相対音感を鍛えるトレーニング

続いて、相対音感を鍛えるソルフェージュについてご紹介します。

ソルフェージュは「音楽の読み書きそろばん」や「音楽の筋トレ」とも形容される、音楽の基礎トレーニングです。

正しい音とリズムで歌う「視唱」、音を聞き取る「聴音」、初めて見る楽譜をすぐに演奏する「初見」などに分類されており、これらの能力をバランスよく身につけます。

 

楽譜を見ながら歌う

楽譜は読めるけれど、手軽な方法で相対音感を養いたいという方にオススメです。

ソルフェージュに含まれている「視唱」という訓練で、楽譜を見ながら基準音だけを鳴らして歌います。

この場合も、鍵盤楽器を使いながら練習するのが重要なポイントです。

基準音を鳴らすだけなので、鍵盤楽器がないという方はスマホのアプリでも代用できます。

ソルフェージュ用の楽譜を使うのが一般的ですが、慣れてきたら好きな楽曲で歌ってみても良いでしょう。

楽しみながら練習することでモチベーションアップにも繋がります。

 

音を聴いてその音を答える

はじめは単音だけ。

だんだん増やしていきますが、覚えていられないので五線紙に書きます。

リズムも取り入れたりするとさらに効果的です。

訓練次第で耳コピ能力が高まります!

本サイトでは旋律聴音・和声聴音の問題を用意しています。

旋律聴音のトレーニングはメロディーの耳コピに、和声聴音のトレーニングはコードの耳コピに、それぞれ力を発揮します。

耳コピに興味のある方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

 
 

簡単な曲をとにかくたくさん弾く

初見トレーニングで注意することは、弾き直しをせずに最後まで弾き切ることです。

メトロノームをかけながら弾いてもよいでしょう。

ちょっとハードルが高い曲は、片手ずつでもかまいません。

初見トレーニングの楽譜も売っていますが、普通のピアノ曲集や気になる作曲家の作品集などなんでもかまいません。

flowkeyなどのピアノ練習アプリを使うのもおすすめします。

flowkeyについて興味のある方は、以下をどうぞ。

相対音感を鍛える方法を3つご紹介しました。

これらの方法は楽譜が読める方に限定されますが、楽譜を読めない方でも簡単にできる方法があります。

それは「移動ド唱法」です。

 

移動ド唱法

「カエルの歌」を例に挙げて説明します。

ハ長調のカエルの歌は、階名で書くと「ドレミファミレドー」となります。

これをト長調に変えると、「ソラシドシラソー」となりますね。

しかし移動ド唱法では、これを「ソラシドシラソー」と歌わずに、「ドレミファミレドー」とそのまま歌うのです。

つまり、どのような調になっても主音は「ド」の音になります。

絶対音感が備わっている方には逆に違和感があるでしょう。

しかしそうでない方にとっては、主音とその他の音を相対的に認識する良い練習になります。

いずれの方法も、音をよく聞きながら歌って、毎日コツコツ訓練することが大切です。

相対音感を鍛えるための音源はYouTubeでも多数公開されているので、ぜひ参考にしてみてください。

相対音感のデメリット

絶対音感とは?身につける方法やメリットを大公開!の記事では絶対音感のデメリットを挙げましたが、相対音感には特筆すべきデメリットがありません

 

簡単にできる相対音感チェック

本サイト上で相対音感があるかどうかをチェックする簡易なテストを作っています。

ぜひお試しください。

 

まとめ

相対音感を引き出す方法やメリットについてご紹介しました。

絶対音感を身につけるのが難しいと感じる方も、ご紹介した方法なら手軽に試せるのでオススメです。

音感があれば、楽器の演奏や音楽鑑賞がより一層楽しくなります。

絶対音感のように、「生活音が気持ち悪く感じる」といったデメリットもないので、ぜひ相対音感を養ってみてくださいね。

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Pianeys(ぴあにーず)
物書きピアニスト

子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。

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