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大人の初心者の方へのピアノ独学に適したオススメの楽譜

ひと昔前は大人も子どもも、ピアノ初心者の楽譜はバイエルでした。

しかし、今は色々な入門の楽譜が出ています。

このページでは、これからピアノを独学される大人の初心者の方に向けて、どの楽譜が独学に適しているのかについて解説しています。

「バイエルを使ってはいけないの?」

「自分ではよくわからないから、楽譜を教えてほしい!」

こんなふうに考えている方は、ぜひこのページを参考にしてみてください。

バイエルは初心者向けの楽譜として優れているか?

 初心者向けの楽譜といえばバイエルという時代がありました。

バイエルは明治時代に音楽教育の勉強のために国費留学した人が、たまたまアメリカから持ち帰った楽譜でした。

それから、昭和時代はバイブルのようにバイエルを使ってきたのです。

世界を見渡しても、現在バイエルを主に使用している国は韓国と日本ということで、ご本家のドイツでも知らない方が多いというのはびっくりです。

バイエルの短所

バイエルは、もちろん良い所もあるから長年にわたり使われているのですが、ここでは短所を挙げさせていただきます。

ト音記号が普通であると錯覚させる

ピアノを習われた方でも「ト音記号は読めるけれどヘ音記号が難しくて読めない」という声をときどき耳にしますが、これはバイエルの功罪だと思います。

バイエルではト音記号が出てきて、その練習がしばらく続き、ト音記号に慣れた頃(53曲目!)にヘ音記号が出てきます

これが混乱の元凶ではないかと思います。

現在は「中央のド」を中心にしてト音記号とヘ音記号を同時に覚えていく楽譜が、初心者の方の主流です。

一方、現在主流になっている他の初心者用の楽譜を眺めてみると、例えば

トンプソン 現代ピアノ教本
リラ・フレッチャー・ピアノコース
 

ではどちらも2曲目にへ音記号が登場します。

中央のドを介してト音記号とへ音記号を無理なく同時に覚えていくようになっています。

ハ長調が普通であると錯覚させる

バイエルを習って来られた方はシャープやフラットの付いた曲が苦手です。

というのは、バイエルはハ長調の曲が圧倒的に多いからです。

バイエルではハ長調以外の調が登場するのはやっと60曲目です。

また、現在主流になっている楽譜は、早い段階からシャープ、フラットが登場しますが、バイエルでは黒鍵を弾くのは69曲目

前述した

トンプソン 現代ピアノ教本
リラ・フレッチャー・ピアノコース
 

ではどちらも2曲目にイ短調が登場し、その後色々な調に慣れていきます。

また、20曲目前後で、自然に黒鍵にもなじむようになります

左手が伴奏であると錯覚させる

バイエルはほとんどが右手がメロディー、左手が伴奏となっています。

同じような曲が多く、これが飽きにつながる原因になっているのではないかと思います。

バイエルはどう使うのが良いの?

バイエルを使ってはいけない、というつもりはありません。

しかし、バイエルはピアノ初心者の楽譜の王道ではなくなっています。

ご自宅にバイエルがあればそれを使って独学を始めても良いですが、必ずしも全曲完走する必要はありません。

「大人の~」「シニアの~」シリーズの楽譜は避けた方が無難

最近「大人の~」「シニアの~」という楽譜がたくさん出ています。

知っている曲が中心で、確かに楽しそうです。

しかし、ピアノ曲ばかりではなく、ピアノ用にアレンジした楽譜や、高度なピアノ曲を簡単にした楽譜も多く見受けられます

それゆえに完成度に不満のある曲もあります。

私としては、クラシックは原曲のままで弾いてほしいと考えています。

つまり、クラシックを勉強したい人にとっては、これらの楽譜は方向が違うと言えます。

逆に「ポピュラーを弾きたい」とか「自分でメロディーに伴奏を付けて楽しみたい」という方は、コードネームについても触れていたりするので良いかもしれません。

一概に教本のタイトルだけで決められるものではありませんが、過去にこれらの教材を使用して指導した際の私の印象としてお話させていただきました。

子ども用に書かれた楽譜は大人向きではない

子ども向けの楽譜は横長で音符も大きく、何冊もシリーズ化されています。

絵本のようにカラフルなので値段も高めです。

大人の初心者がこれらの楽譜を使ってもすぐにやり終えてしまいます。

コスパを考えると、もったいないと思います

しかもこれらの楽譜は、ピアノ教室での指導を前提とされているものが多く、説明はピアノの先生にゆだねられているので、解説もほとんどありません

大人の独学には向いていないでしょう。

大人の初心者が使いやすい独学の楽譜のチェックポイント

「大人の独学」であることにフォーカスすると、下記を満たすような楽譜が望ましいでしょう。

ピアノ独学での楽譜選びのポイント
「中央のド」を中心として、ト音記号とヘ音記号を同時に覚えられること
新しい音符や記号が出てきたらその都度説明があること
曲の背景や作曲者についての解説があり、音楽の知識が得られること
リーズナブルであること(大人には大きな挿絵は必要なし!)
 

前述している通り、Pianeysでは

トンプソン 現代ピアノ教本
リラ・フレッチャー・ピアノコース
 

をオススメします。

これらはアメリカの楽譜ですが、世界各地で使われています

日本語でも作られています。

楽典の説明がしっかりしているので、大人が自分で読み進めて独学できます

曲の特徴は、古典派とロマン派の曲に加えて、アメリカの曲が多いこと。

耳なじみのある曲が多いのはメリットです。

面白いのは、曲に歌詞が付いていることです。

歌いながら弾くことによってソルフェージュの勉強にもなります

また、歌詞の切れ目でフレーズ感も理解できます

トンプソン 現代ピアノ教本

1巻から5巻まであります。

初心者の方はその前の「トンプソン 小さな手のためのピアノ教本」から始めることをオススメします。

1巻を終了すると初心者から初級に入ると思います。

Amazonでの購入リンクを貼っておきます。

リラ・フレッチャー・ピアノコース

1巻から6巻まであります。

2巻を終了すると初心者から初級に入ると思います。

Amazonでの購入リンクを貼っておきます。

まとめ

大人の初心者の方がピアノを独学する場合の楽譜として、Pianeysでは

トンプソン 現代ピアノ教本
リラ・フレッチャー・ピアノコース
 

をオススメしています。

楽譜選びの下記ポイントを満たしているので、間違いはありません。

ピアノ独学での楽譜選びのポイント
「中央のド」を中心として、ト音記号とヘ音記号を同時に覚えられること
新しい音符や記号が出てきたらその都度説明があること
曲の背景や作曲者についての解説があり、音楽の知識が得られること
リーズナブルであること(大人には大きな挿絵は必要なし!)
 

なお、Pianeysではピアノ初心者の独学に徹底的にコミットすべく、上記の教本を使った独学サポート特別プログラムをご用意しています。

「トンプソンコース」と「リラ・フレッチャーコース」があり、Pianeysのサポートのもと、楽譜をまるまる1冊、仕上げられます。

体験していただいた方からは、自分のペースで、できるときに進められる点など、好評をいただきました。

ピアノの独学に自分ひとりだけで取り組むのは不安だと思います。

楽譜通りに正しく弾けているのか?
指使いに問題はないか?
弾くときの姿勢、指の形、椅子の座り方は?
メロディーとその他の音のバランスは良いか?
フレーズの始まりと終わりを意識できているか?
強弱や緩急があり、曲として魅力的か?
内声が聴き取れているか?
一番大事な音を見つけられているか?
 

独学で気をつけたいこれらのことは、すべてPianeysがチェックさせていただきます。

ピアノの独学で不安なことやわからないことは、丸投げしてください。

 

皆様のピアノライフを心から応援しております。

 
Pianeys(ぴあにーず)
物書きピアニスト

子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。

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