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ルパン三世のテーマ ’78~大野雄二

初中級~中級★★★
ト短調

1978年に作られた日本で最も有名なアニメ主題歌の一つです。

当時はインストゥルメンタルによるテーマ曲は斬新でした。

79年度版、80年度版もあり、Pianeysでは80年度版も録画・解説していますので、よかったらご覧ください。
大野雄二作曲の発表会おすすめ曲

左手は簡単ですが、右手のリズムがなかなか難しいです。

ポピュラーピアノの楽譜には指使いが書かれていないことが多いのですが、「ピアノは指使いに始まり指使いに終わる」と言っても過言ではありません。

その場しのぎではなく、次に音を続けることが大切なので、時間をかけてじっくり考えて必ず楽譜に書き込みましょう。

動画の指の動きがお役に立てれば嬉しいです。

また、ペダルの記号もありませんが、濁らないように注意しながら踏みかえます。

ただし、踏む必要ない所もありますので、その都度お知らせします。

下記構成で解説を進めます。動画内の時間とあわせてご確認ください。

1秒~17秒(Intro)
17秒~54秒(A,A’)
54秒~1分12秒(B)
1分12秒~1分38秒(C)
1分38秒~2分13秒(D)
2分13秒~2分34秒(E,F)

楽譜はこちらを使っています。

 

ルパン’78の1秒~17秒(Intro)の演奏解説

Allegro con brio「速く・生き生きと」 短調の曲なので少し暗い感じにはなりますが、スリルや駆け引きを連想します。

拍子記号が「C」となっていますが、これは4分の4拍子を表しています。

昔、西洋では3拍子が完全型「〇」とされていました。4拍子は不完全な「〇」ということで「C」と書かれていたようです。

出だしは全ての音にアクセント(その音を強調する)が付いていて、energico「力強く」という表示もあります。

大きな音ではっきり鳴らすトランペットのようなイメージです。

左手「♭ラ」のオクターブ(3秒付近)を伸ばしている間に、重ねて右手のメロディーをふわっと弾きます。この右手は左手とは違う楽器で演奏しているイメージです。

5小節目(9秒) 8va bassaの弾き方

この辺りの休符ではペダルを外して無音を感じましょう。

最後の方にある「るぱんざさ~ど」は聴かせどころです。

 

ルパン’78の17秒~54秒(A,A’)の演奏解説

A(17秒~37秒)
18秒付近からルパンのテーマが始まります。いつもこの裏拍のタイミングでメロディーが始まることになります。

このように強拍から始まらない曲を弱起(アウフタクト)と言います。フレーズの終わりがきつくならないように気をつけて歌わせましょう。

Intro(序奏)の激しさと対照的にいきなりp「弱く」です。

その前に左手の短い前奏がありました。この3つの「レ」の音にはテヌートという小さな横棒が付いています。

これは「その音を十分に保って」という意味ですが、音と音をつなげるのではなく、ギリギリで開けます。

その後の左手の伴奏は物憂げな感じで弾いています。
leggiero「軽く」とありますが、音が少ないので少しだけペダルも使いました。 ペダルの踏み方

このテーマに装飾的な音符が所々に付いています。音楽用語では短前打音と言います。 短前打音の弾き方

簡単に言えばカラオケで言う「シャクリ」のような物です。本来の音の少し下の音を飾りで弾いてから、本来の音を弾きます。

後半(27秒~34秒)から音が少し高くなるので、音量もアップします。

8~9小節目(34秒~37秒)はIntroを思い出すかのように、全ての音をハッキリ弾きます。

A’(37秒~54秒)
Aのメロディーに合いの手のような付点のリズムが入ります。(38秒付近他)テーマをよく聞きながら、合いの手の音量を考えましょう。

 

ルパン’78の54秒~1分12秒(B)の演奏解説

A’から盛り上がるように入ります。espr.「espressivoの省略形・表情豊かに」

調性も短調から長調になり明るくなりました。A、A’よりも大きな音でのびのびと弾いて下さい。

3小節目(1分付近)などにある、右手和音の左側に付いている波線はアルペジオ(arpeggio)で分散和音の一種です。 アルペジオの弾き方

例えば4小節目(1分1秒)のアルペジオは「ラドレソ」ですが、「ラドレ」は3小節目の終わりに入れて、「ソ」が4小節目の第1拍目にきちんと来るように弾きます。

その後再び短調に戻って悲しみを秘めたような音楽になって行きます。再び「るぱんざさ~ど」が現れます。

 

ルパン’78の1分12秒~1分38秒(C)の演奏解説

前半はA’に似ていますが、更にもう一つ合いの手のリズムが加わっています。(1分16秒他)

後半は右手がオクターブで力強く動きます。

7小節目(1分26秒)の左手3連符は初めて出てくるリズムなので、しっかりとアピールしましょう。

次の「る・ぱ~ん、ざ・さ~ど」の所ですが(1分28秒付近、1分32秒付近)、「る」「ざ」の部分にはスタッカートが付いています。ペダルで繋がないように気を付けてください。

 

ルパン’78の1分38秒~2分13秒(D)の演奏解説

ad.lib「アドリブ」とあるように、即興的雰囲気のある場面です。

2小節目の右手2分音符(1分43秒)にはトリルが付いています。trの上に♭が付いているので、ドレ♭ドレ♭~と弾きます。トリルの弾き方

隣同士の指で弾くよりも、1本空けた方が楽なので、私は1と3の指で弾いています。1つの音に何回入れるか決めなくても良いでしょう。むしろ、はっきり弾かずにビブラートのように震わせます。

左手はずっと同じ音のリズムが続くので、くどくならない様に控えめに弾きました。

8小節目の16分音符(1分54秒~1分56秒)には4つごとにアクセントが付いています。

この部分はパキパキした感じで弾いて、その後(1分56秒~2分1秒)は対照的にしっとりさせています。

15小節目(2分9秒付近)は面白いリズムなので1拍ずつ切って弾いてみました。

 

ルパン’78の2分13秒~2分34秒(E,F)の演奏解説

1~4小節目(2分13秒~2分21秒)は、アクセントを付ける場所が変わっていて、その指示通りに弾くと拍子が変わった感じになり面白いです。

この辺りは面白いリズムや変わったアクセントのオンパレードです。そういう所をしっかり表現した方が生き生きしてくると思います。

そして「E」の終わり(2分21秒~2分24秒)はサァーっとどこかに姿を消すように。

F(2分25秒~2分34秒)
再びIntro後半と同じメロディーになっています。繰り返しの指示通りA、A’、B、C、2番カッコと弾きます。 カッコ付きリピートの弾き方
最後の音はスタッカートなので、2分休符の所まで音が侵入しないように気をつけましょう。

最後の小節で、右手は1オクターブ上、左手は1オクターブ下でしたが、場所をうっかり間違えてそのままで弾いてしまいました。オクターブ記号の弾き方

録画が終わってから気が付きました。スミマセン。楽譜の通りに弾く方が締めくくりの感じがあると思います。

動画のピアノ演奏は参考です。

私はメトロノーム記号の速度よりもゆっくりめで弾いています。

本番の演奏に備えて

発表会やコンクールなどをはじめ、舞台の上で演奏するための準備として、自分の演奏を客観的に見るのはとても大切です。

スマートフォンなどを使って、定期的に演奏を録画し、ぜひご自身の演奏を確認してみてください。

改善すべきポイントがきっと見つかります。

もしピアノ講師からのアドバイスをお求めの場合は、我々がおこなっているPianeysのピアノLINEレッスンをご利用ください。

録画した動画をLINEで送るだけで、最短当日、アドバイスをお返しいたします。


また、発表会やコンクールでの演奏は暗譜でノーミスが目標です。

丁寧な暗譜は舞台の上での演奏を成功に導く鍵です。

暗譜を極めるための15のステップでは、人前での演奏に失敗しないための完全暗譜法をお伝えしています。

興味のある方はぜひお読みください。

皆様のピアノライフを心から応援しております。

 
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Pianeys(ぴあにーず)
物書きピアニスト

子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。

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