アラベスク〜練習を始める前の注意点と参考の演奏動画
この曲はドイツの作曲家ブルグミュラー(1806~1874)が「25の練習曲 op.100」の中に収めている曲です。
彼が生まれた1806年は、ハイドンが没し、ベートーヴェンがピアノソナタ『熱情』を発表する頃で、時代は古典派からロマン派への過渡期です。
「アラベスク」とはアラビア風にという意味です。
少しエキゾチックなところが人気の高い理由でしょう。
楽譜を見ながら聞いてくださるとわかりやすいと思います。
今回の楽譜は全音を使っています。
この曲の左上にはAllegro scherzandoという表示があります。
アレグロは「速く」、スケルツァンドは「おどけて」という意味です。
その横の数字はメトロノーム記号です。
四分音符を1分間に126回打つスピードでということなので、かなり速いですね。
私は生徒さんには半分以上を目指すようにと言っています。
参考の演奏動画では50に設定しています。
きちんと弾けてから徐々にテンポアップしていきましょう。
この曲の拍子は4分の2拍子。
これは4分音符を1拍に数えて、1小節に2拍ある曲という意味です。
独学のための参考演奏
4つの参考演奏を何回もリピートして練習してくださいね♪
また、メトロノームでテンポを決めていますので左手の動画に合わせて右手を弾いたり、右手の動画に合わせて左手を弾いたりすると、とても良い練習になります。
ぜひご活用ください。
左手の演奏(メトロノーム50)
初めに左手を練習します。
メトロノームは4分音符を50にしていますが、リズムが取りにくい方は、8分音符を100にしてもよいです。
4分の2拍子なので、最初にメトロノーム音が2つ入ります。
この動画に合わせて右手を弾くときは、左手を2小節聞いてから弾き始めてください。
右手の演奏(メトロノーム50)
次は右手の練習です。
左手と同様、速さはメトロノーム50にしています。
メトロノーム音が6つ鳴ってから右手の演奏が始まります。
この動画に合わせて左手を弾くときは、メトローム音を2つ聞いてから、その速さで弾き始めてください。
両手の演奏(メトロノーム50)
いよいよ両手を合わせていきます。
その前にぜひ、左手の動画に合わせて右手を弾いたり、右手の動画に合わせて左手を弾いたりしてください。
楽譜を見ながら、どの音とどの音が重なっているか、確認してくださいね。
完成!(メロトノーム140)
いよいよ表情を付けて仕上げましょう。
参考動画は少し速めに弾いています。
速く弾きすぎて崩れるよりも、ゆっくりでも綺麗に揃っている方が音楽的に素晴らしいと思います。
子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。