牛田智大さん、予備予選免除の可能性〜最新レギュレーションから考察〜ショパンコンクール2025
2025年に開催されるショパン国際ピアノコンクールの予備審査通過者リストを見て、
「牛田智大さんの名前がない!」
と驚かれた方もいらっしゃったのではないでしょうか。
牛田智大さんは1999年10月16日生まれで現在25歳。
ショパンコンクールの年齢制限的にも参加資格があります。
私も牛田さんの大ファンとして演奏をとても楽しみにしていましたので、発表には大変驚きました。
今回は、ピアニスト牛田智大さんがショパンコンクールの予備予選を免除され、本大会に直接出場できる可能性について、最新のショパンコンクールのレギュレーションをもとに考察します。
牛田智大さんの実績
牛田智大さんは、2018年の第10回浜松国際ピアノコンクールで第2位に輝きました。
さらに、聴衆賞・ワルシャワ市長賞も同時に受賞されています。
2018年の受賞時にはまだ19歳。
その後もめざましい活躍を続け、去年開催されたリーズ国際ピアノコンクールでは聴衆賞を獲得し、世界的な評価を高めています。
さらに詳しい牛田さんのプロフィールや人物像についてはこちらからご確認ください。
最新レギュレーションの変更点
2024年11月に、私はショパンコンクールのレギュレーションを確認したうえで、
【日本人ピアニストの状況は?】ショパンコンクール2025で予備審査・予選予選が免除される条件(2024年11月末時点)
というブログを投稿しています。
今あらためてショパンコンクールのレギュレーションを確認すると、予備予選免除の条件が2024年11月時点と変わっています。
以前のレギュレーションでは、予備予選免除、つまり直接本大会に進める権利は、特定の年度のコンクールの上位入賞者に限定されていました。
こちらは以前のレギュレーションで記載されていた予備審査・予備予選がともに免除される条件です。

例えば、浜松国際ピアノコンクールであれば「2024年」というように年度が指定されていたのです。
しかし、最新のレギュレーションでは、多くのコンクールで開催年度の指定が削除されました。
これにより、過去の受賞者にも門戸が開かれる可能性が出てきました。
牛田さんは予備予選免除になる可能性があるのか?
最新のレギュレーションによると、以下のコンクールの上位2位までの入賞者は予備予選免除の対象となります。
エリザベート王妃国際音楽コンクール(ピアノ部門)
パデレフスキ国際ピアノコンクール
ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール
アルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノマスターコンクール
ブゾーニ国際ピアノコンクール
リーズ国際ピアノコンクール
浜松国際ピアノコンクール
ショパンピアノコンクール in マイアミ
ポーランド国立ショパンピアノコンクール in ワルシャワ(2015年, 2020年, 2025年)
ポーランド国内ショパンピアノコンクール以外は年度の指定がありません。
牛田さんは、浜松国際ピアノコンクールで第2位を獲得していますので、年度指定がなくなった最新レギュレーションによれば、予備予選免除を申請する資格があると考えられます。
予備予選免除の申請方法と決定プロセス
レギュレーションによると、予備予選免除を希望するピアニストはコンクール申込時に特別な要請を含める必要があります。
最終的な決定は、コンクールディレクターによっておこなわれます。
つまり、自動的に免除されるわけではなく、申請を元に個別審査がおこなわれるということです。
牛田智大さん、本大会から出場なるか?
牛田さんの受賞は2018年のものであり、2025年のコンクール時点では約7年が経過していることになります。
一般的に国際コンクールでは、比較的最近の受賞者を優遇する傾向がありますが、現在ショパンコンクールにおいては、レギュレーションの文言上は期限が設けられていません。
浜松国際ピアノコンクール第2位という輝かしい実績、その後の国際的な活躍、さらには去年のリーズでの聴衆賞受賞など、牛田さんの実力は十分に認められています。
これらを考慮すると、申請すれば予備予選免除が認められる可能性は十分にあると思います。
まだ公式に発表されていませんが、期待したいですね。
ちなみに、牛田さんの2025年のリサイタルは、次のようにショパン中心のプログラムとなっています。
『牛田智大 ピアノ・リサイタル』
アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調 Op.22
バラード 第1番 ト短調 Op.23
バラード 第2番 ヘ長調 Op.38
バラード 第3番 変イ長調 Op.47
バラード 第4番 ヘ短調 Op.52
ピアノ・ソナタ 第21番 変ロ長調 D 960(シューベルト)
『華麗なるコンチェルト・シリーズ「牛田智大のショパン」』
ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 Op.11
ピアノ協奏曲 第2番 ヘ短調 Op.21
このようにたくさんのショパンを演奏されることからも、ショパンコンクールを見据えた選曲では?と期待してしまいます。
牛田さんの圧倒的な技巧と繊細な表現力は、ショパンの音楽との相性も抜群です。
ぜひコンクールでの演奏を聴かせていただきたいです。
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子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。