【エリザベート】ビデオ審査通過!! 6名の日本人ピアニストを紹介。亀井聖矢さんはダブルエントリー【エリザベート王妃国際音楽コンクール ピアノ部門】
今回は2025年に開催される世界的に権威ある「エリザベート王妃国際音楽コンクール」のピアノ部門について、最新情報をお届けします。
ビデオ審査の概要
本大会に先立ちまして、予備審査が1月末に非公開で行われました。
ビデオ審査の課題曲は次のとおりです。

厳正なる審査の結果、18歳から31歳までの289名のピアニストの中から、第1次予選に参加する70名が選出されました。
日本からは6名のピアニストが選ばれています。
今回はその概要と日本人ピアニストたちをご紹介します。
日本人通過者6名のプロフィール
予備予選を通過した日本人ピアニスト6名の方々の経歴を、簡単にご紹介します。
亀井聖矢さん
亀井聖矢さんは桐朋学園大学に飛び入学され、首席で卒業されています。
2019年には、日本音楽コンクール第1位とピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリを受賞されました。
また、2022年にロン=ティボー国際音楽コンクールで第1位を獲得されました。
同年のヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールではセミファイナリストとなっています。
文化庁長官表彰、出光音楽賞などの栄誉ある賞を受賞されています。
メディア出演も多数あり、人気・実力ともに高いです。
久末航さん
久末航さんは第7回リヨン国際ピアノコンクール第1位及び聴衆賞、メンデルスゾーン全ドイツ音楽大学コンクール第1位などを受賞されています。
2017年には、第66回ミュンヘン国際音楽コンクールで第3位を獲得し、国際的に注目を集めています。
バイエルン放送交響楽団やシュトットガルト室内管弦楽団などと共演を重ね、コンツェルトハウス・ベルリンでのリサイタルも高い評価を得ています。
フライブルク音楽大学・パリ国立高等音楽院・ベルリン芸術大学で研鑽を積み、現在はベルリンを拠点に活動されています。
桑原志織さん
桑原志織さんは、東京藝術大学を首席で卒業後、ベルリン芸術大学大学院にて研鑽を積まれています。
2016年 マリア・カナルス・バルセロナ国際音楽コンクール
2017年 ヴィオッティ国際音楽コンクール
2019年 ブゾーニ国際ピアノコンクール
2021年 ルービンシュタイン国際ピアノコンクール
いずれも第2位に輝き、国際コンクールでの受賞歴が豊富なピアニストです。
国内外の主要オーケストラとの共演や、ヨーロッパ各国での演奏活動も活発におこなっておられます。
中川優芽花さん
ドイツに生まれ育った中川優芽花さんは、2019年のロベルト・シューマン国際コンクール、2018年のイェネー・タカーチ国際コンクールで優勝されています。
2021年には、クララ・ハスキル国際ピアノコンクールでも優勝し、聴衆賞も受賞されました。
国際的な活動が盛んで、ロンドンのウィグモア・ホールやデュッセルドルフのトーンハレなど、一流の会場での演奏経験があります。
クリスティアン・ツァハリアスなど、世界的な指揮者との共演も多数あります。
2022年3月の来日リサイタル以降、国内の主要オーケストラとの共演を重ね、各地で絶賛されました。
現在はフランツ・リスト音楽大学で研鑽を積まれています。
太田糸音さん
太田糸音さんは、東京音楽大学ピアノ演奏家コースを特別特待奨学生として飛び入学し、20歳で早期卒業されました。
ベルリン芸術大学修士課程を最高点の成績で修了され、令和6年度文化庁海外新進芸術家海外研修員にも選出されています。
第8回仙台国際音楽コンクールピアノ部門第3位、第7回コインブラ・ワールド・ピアノ・ミーティング第1位など、国際コンクールでの受賞歴が豊富です。
2024年には南フランスのサン=ポール=トロワ=シャトー国際ピアノコンクールで第1位及び聴衆賞も獲得されています。
ベルリン・ドイツ交響楽団やアルメニア国立交響楽団など海外のオーケストラやベルリン・フィルハーモニー管弦楽団奏者との室内楽もおこなっています。
現在はドイツ・ベルリンを拠点に活動しておられます。
吉見友貴さん
吉見友貴さんは高校2年在学中に第86回日本音楽コンクールで最年少優勝を果たした、才能あふれるピアニストです。
2020年に日本フィルハーモニー交響楽団定期演奏会でミシェル・ダルベルト氏の代役を務め、好評を博しました。
2021年のエリザベート王妃国際音楽コンクールではセミファイナリスト、2022年のヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールではクォーターファイナリストとして、国際舞台でも実績を残しています。
室内楽にも積極的に取り組み、現在はニューイングランド音楽院に奨学生として在学中です。
ショパンコンクールとのダブルエントリー
今年は特に、エリザベート王妃国際音楽コンクールとショパン国際ピアノコンクールが同じ2025年に開催されるという特別な年です。
ショパンコンクールの予備予選には24名の日本人ピアニストが選出されており、その中には亀井聖矢さん、中川優芽花さん、吉見友貴さんの3名が含まれています。
ショパンコンクールの予備予選は4月23日〜5月4日まで、エリザベートコンクールの第1次予選は5月5日〜10日までと、両者のスケジュールは非常にタイトです。
両方のコンクールに挑戦するピアニストたちの体力と精神力が試されることになるでしょう。
本大会1次予選の内容
エリザベートコンクールの第1次予選の課題曲とスケジュール、通過者数は次の通りです。

まとめ
エリザベート王妃国際音楽コンクールは、かつてのチャイコフスキー国際コンクールやショパン国際ピアノコンクールと並び称される世界三大コンクールの一つで、ピアノ部門は4年に一度の開催です。
今回は289名の応募者から70名が選ばれ、第1次予選への切符を手に入れました。
日本からの6名のピアニストたちの活躍に大いに期待したいところです。
2025年5月5日から始まる本大会の結果は、5月末に発表される予定です。
日本人ピアニストたちの健闘を祈るとともに、この貴重な機会を通じて彼らの才能が世界に広く認められることを願っています。
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子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。