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リーズ決勝直前!知っておくべき賞の全容と牛田智大さんの受賞チャンス【リーズ国際ピアノコンクール】

2024.09.19

リーズ国際ピアノコンクールが、いよいよクライマックスを迎えようとしています。

セミファイナルを勝ち抜いた5名の才能あるピアニストたちが、ファイナルの舞台に立ちます。

残念ながら牛田智大さんはセミファイナルで敗退となりましたが、ここまでの素晴らしい演奏と健闘に、心からの拍手を送りたいと思います。

今回はリーズのファイナリストやセミファイナリストに贈られる賞や特典についてと、牛田智大さんが獲得する可能性のある特別賞について、ご紹介します。

ファイナルの各コンテスタントの演奏時間と演奏プログラム

ファイナルの各コンテスタントの演奏時間と演奏プログラムは次の通りです。

※時間はすべて日本時間で記載しています

9月21日(土)03:00~
Julian Miles Trevelyan(イギリス) 
バルトーク:ピアノ協奏曲 第3番 Sz.119

9月21日(土)03:30~
Kai-Min Chang(台湾)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第4番 ト長調 作品58

9月21日(土)04:45~
Junyan Chen(中国)
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第4番 ト短調 作品40

9月22日(日)03:00〜
Khanh Nhi Luong(ベトナム)
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 作品26

9月22日(日)03:30~
Jaedan Izik-Dzurko(カナダ)
ブラームス:ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 作品83

ファイナリストは2つのグループ(グループ1とグループ2)から1曲ずつ、計2曲のピアノ協奏曲を選択して、コンクール側へ提出しており、そのうちの1曲をファイナル進出決定後に審査員に指定されています。

結果、グループ1からの選曲が1名、グループ2からの選曲が4名、ということになりましたね。

グループ1はバロック・古典派・ロマン派初期の作品、グループ2はロマン派・印象派・近代の作品です。

圧倒的にグループ2が豪華絢爛という印象です。

商業的にはグループ2が有利ですが、コンクールにおいて、それは関係ありません。

予備予選〜1次予選〜2次予選〜セミファイナルと進んでこられた各コンテスタントの最後の演奏として「この曲の演奏を聴いてみたい!」と審査員が思う選択でしょう。

牛田智大さんがファイナルへ進出していたら

先日、セミファイナルの結果発表前に公開したブログにて、ファイナルで牛田さんが演奏する協奏曲の予想を共有しました。

大胆予想!牛田智大さんがファイナルで演奏するピアノ協奏曲は!?【リーズ国際ピアノコンクール】

グループ1からは「ベートーヴェンのピアノ協奏曲 第4番」、グループ2からは「シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 作品54」または「ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲 作品43」という結論を勝手に出していましたが、実際のところはどのようなプログラムだったのでしょうか?

2次予選やセミファイナルで演奏されなかったもう一つのプログラムも知りたいですね。

ファイナリストが獲得する賞金と特典

続いて、リーズ国際ピアノコンクールの賞金と特典について見ていきましょう。

第1位に輝いた場合、賞金として30,000ポンド(約570万円)が授与されます。

しかし、この賞金以上に価値があるのは、優勝者のキャリアを飛躍的に推進するための様々な機会です。

世界的に有名な音楽マネジメント会社であるAskonas Holt(アスコナス・ホルト)との契約が結ばれ、国際的なキャリアのサポートを受けられます。

また、名門レーベルWarner Classics(ワーナー・クラシックス)でのデビューアルバム制作の機会が与えられます。

さらに、世界的に有名なコンサートホールでの演奏機会や、国際的なコンサートツアーの機会も提供されます。

クラシック音楽のストリーミングプラットフォームとして有名なMedici.tv(メディチTV)では、優勝者を特集したアーティスト枠が設けられ、世界中の音楽ファンに向けて演奏を披露する機会が得られます。

加えて、キャリア、PR、メディア対応に関する専門家によるコーチングセッションや、審査員からの直接的なフィードバックとメンタリングも受けられ、アーティストとしての総合的な成長をサポートする体制が整っています。

最後に、コンクールの栄誉を象徴するファニー・ウォーターマン・ゴールドメダルが授与されます。

これらの特典は、若手ピアニストの国際的キャリアを確立するための総合的なサポートを提供しており、単なる賞金以上の価値があると言えるでしょう。

第1位以外の入賞者にも賞金が用意されています。

第2位には18,000ポンド(約350万円)第3位には12,000ポンド(約230万円)が授与されます。

さらに、第4位と第5位にもそれぞれ6,000ポンド(約120万円)の賞金が贈られます。

第1位ほどの特典ではありませんが、第2位以降の入賞者にも賞金とは別に特典が用意されています。

興味のある方は、リーズの公式ホームページにてご確認いただけます。

そしてそして、このコンクールの第1位と第2位には、2025年に控えたショパン国際ピアノコンクールの予備予選免除という特典が与えられます。

これは大きいですね。

こちらの詳細はショパンコンクールの公式ホームページでご確認いただけます。

セミファイナリストが獲得する可能性がある賞金と特典

惜しくもセミファイナルで敗退となってしまったピアニストたちにも、いくつかの賞や特典を獲得するチャンスが残されています。

まず、セミファイナリスト賞として2,400ポンド(約45万円)の賞金が用意されています。

また、セミファイナルでの最優秀室内楽演奏に贈られるヤルタ・メニューイン室内楽賞では3,000ポンド(約57万円)の賞金が付与されます。

現代作品の最優秀演奏にはロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー協会賞が授与され、受賞者は新しく委嘱された作品をロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー協会のコンサートシリーズで演奏する機会を得られます。

さらに、Medici.TV聴衆賞は全ラウンドを通じての人気投票で決定され、受賞者はMedici.tvで将来的に演奏を放送する機会が与えられます。

加えて、将来性を高く評価されたピアニストにはヘンレ賞が贈られ、3,000ポンド(約57万円)相当の高品質な楽譜セットまたはデジタル楽譜へのアクセス権を獲得できます。

これらの賞は、セミファイナリストたちの努力を称え、今後のキャリア発展を支援する重要な役割を果たすでしょう。

牛田智大さんのセミファイナルでの敗退は残念ではありますが、いくつかの賞の獲得の可能性がありますね。

ぜひ獲得していただきたいと思います。

Competitor+プログラム

牛田さんは現在、Competitor+プログラムに参加している可能性が高いです。

Competitor+プログラムは、リーズ国際ピアノコンクールの2次予選およびセミファイナルで敗退したコンテスタントに向けた特別なサポート制度です。

このプログラムでは、参加者に多様な特典が提供されます。

まず、審査員から個別に演奏についてのフィードバックを受ける機会があり、これは完全な機密性のもとで行われます。

また、他の参加者や観客との交流イベントが開催され、貴重な交流の機会となります。

ファイナルを鑑賞することができるという特典もあります。

加えて、プログラムに参加するコンテスタントには、コンクールの残りの期間中、宿泊施設と食事が提供されます。

これらの特典は、コンクールでの経験を最大限に活かし、参加者の今後のキャリア発展を支援することを目的としています。

Competitor+プログラムは、コンクール本体の競争とは別に、参加者全員の成長と発展を促進する重要な役割を果たしています。

まとめ

リーズ国際ピアノコンクールのファイナルが迫る中、5名のファイナリストの演奏プログラムが発表されました。

第1位には30,000ポンド(約570万円)の賞金のほか、国際的なキャリア支援など豪華な特典が用意されています。

セミファイナリストにも複数の賞が設けられており、牛田さんの受賞の可能性も残されています。

また、Competitor+プログラムでは、敗退したコンテスタントに個別フィードバックや交流の機会が提供されます。

今回のコンクールでの演奏を通じて、牛田さんの音楽が世界中の新たなファンを獲得したことは間違いありません。

これは、今後の国際的なキャリア展開において大きな強みとなるでしょう。

個人的には、2025年のショパン国際ピアノコンクールへの出場も楽しみです。

リーズ国際ピアノコンクールのファイナルの結果発表は9月22日の早朝(日本時間)におこなわれます。

どのピアニストが栄冠を手にするのか、そして牛田さんが特別賞を受賞するかどうか、結果が待ち遠しいところです。

リーズ国際ピアノコンクールのフィナーレ、見届けます。

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物書きピアニスト

子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。

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