【速報】セミファイナル、お疲れさまでした!牛田智大さんの演奏の詳細レポートと感想【リーズ国際ピアノコンクール】
リーズ国際ピアノコンクールのセミファイナルで、牛田智大さんが演奏を終えました。
まずは、セミファイナルでの演奏、お疲れさまでした!
セミファイナルの初日から感動的な演奏を聴かせていただきました。
今回は、牛田さんのセミファイナルの演奏を聴いたぴあにーずの感想をお届けします。
セミファイナル セッション1〜牛田智大さん
全体を通しての感想としては、どれだけ研鑽を積めば、このような深く難しい曲たちを分析して、理解して、わかりやすく人に伝えられるだろうかということです。
セミファイナルは、もっとも個性が発揮できるステージで、とても楽しみでした。
セクション1はベトナムのKhanh Nhi Luong(カーン・ニ・ルオン)と牛田智大さんです。
牛田智大さんは2番目の演奏で、前の方が弾き終わった後に調律が入りました。
前回は白いタイでしたが、今日は黒い蝶ネクタイの牛田さん、素敵です!
1曲目は20世紀または21世紀の指定された作品で、楽譜を見て弾くことが許されています。
牛田さんは5枚のコピーした楽譜を手に持って登場しました。
楽譜を丁寧に譜面台に1列に並べて演奏がはじまりました。
牛田智大さんのセミファイナルの演奏プログラムは次の通りでした。
シューベルト:ピアノソナタ 第21番 変ロ長調 D.960
ケイト・ウィットリー:5つのピアノ曲
エイミー・ビーチ:ピアノ五重奏曲 嬰ヘ短調 作品67
ケイト・ウィットリー:5つのピアノ曲
一人目のコンテスタント、Khanh Nhi Luongも同じ曲でした。
牛田さんの計算された響きは見事です。
音が重なっていくときは、細心の注意を払って音のバランスを聴いていらっしゃいます。
なお、この曲を選択しているのは、本日の2人だけです。
セミファイナリストの10人中5人がGyörgy Ligeti(ジェルジ・リゲティ)作曲のSelection of Etudes(ピアノのための練習曲)を選曲しています。
シューベルト:ピアノソナタ 第21番 変ロ長調 D.960
この曲に持つイメージより少し音が硬いかな?と思いましたが、壮大なソナタの幕開けとして考え抜かれた音だったのだと思います。
フレーズが大変美しく、1音1音の表現が素晴らしかったです。
色々な楽器が合奏しているような多彩な音色で、最後まで聴衆を惹きつけていました。
拍手が鳴りやまず、カーテンコールがありました。
リーズ国際ピアノコンクールで入賞されている内田光子さん、ラドゥ・ルプー、アンドラーシュ・シフは、シューベルトの素晴らしい演奏を聴かせてくださっています。
今回の選曲も、尊敬する巨匠の方々に敬意を表して演奏されたのではないでしょうか。
エイミー・ビーチ:ピアノ五重奏曲 嬰ヘ短調 作品67
牛田さんは室内楽はあまり舞台に乗せていないという印象でしたが、素晴らしくて感動の嵐でした。
最近『六重奏で聴くショパン・ピアノ協奏曲』に取り組んでおられましたが、そこでの研鑽が実を結んだのだと思います。
昨日今日組んだチームとは思えない、見事な調和です。
シューベルトのちょっと苦しげな表情に比べて、楽しそうに弾かれていたのが印象的でした。
楽譜を見たり他の演奏者を見たりする表情が、牛田さんの演奏においての違う一面を拝見できたようで、嬉しかったです。
なお、この曲はイギリスのジュリアン・マイルズ・トレベリアンがセッション5で演奏します。
すべての演奏が終わると、会場は大歓声、大拍手に包まれました!
まるでリサイタルのようで、コンクールということを忘れてしまいそうでした。
ぜひ、コンチェルトを聴いてみたいと皆さんは思ったでしょう。
私も強く願っております!
まとめ
リーズ国際ピアノコンクールのセミファイナルで、牛田智大さんが演奏を終えました。
牛田さんのセミファイナルでの演奏は、2次予選をさらに上回る圧倒的な技巧と深い音楽性が融合した、まさに最高峰の演奏でした。
ソロ曲での表現力に加え、室内楽では共演者との絶妙な調和を見せ、聴衆を魅了しました。
24歳とは思えない成熟した音楽性と、幅広いレパートリーへの適応力は、まさに次世代を担う巨匠の片鱗を感じさせられました。
ファイナルでの演奏が今から待ち遠しく、牛田さんのさらなる飛躍に期待が高まります。
若き天才ピアニストの栄光の瞬間、お見逃しなく!
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子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。