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【速報】2次予選、お疲れ様でした!牛田智大さん、丸山凪乃さんの演奏の詳細レポートと感想【リーズ国際ピアノコンクール】

2024.09.13

リーズ国際ピアノコンクールの2次予選で、牛田智大さんと丸山凪乃さんが演奏を終えました。

結果発表が待ち遠しくドキドキしますが、まずは、2次予選での演奏、お疲れ様でした!

今回は、牛田さんと丸山さんの2次予選の演奏を聴いたぴあにーずの感想をお届けします。

大会の進行に沿って、セッション3(丸山凪乃さん)〜セッション4(牛田智大さん)と順にレポートします。

2次予選 セッション3 丸山凪乃さん

このセッションのコンテスタント4名は丸山凪乃さんに加えて、韓国の方が2名、台湾の方が1名です。

2次予選24名のうち12名がアジアの国籍ですが、他にもアジアのルーツだと思われる方が数人いらっしゃいます。

今回のリーズはジェンダー平等を掲げブラインド審査が導入されているためか、他のコンクールに比べると女性コンテスタントが多いように感じました。

なお、2次予選はブラインド審査ではなく、2階席に審査員がいらっしゃいます。

丸山凪乃さんの前に2人が演奏し、調律が入りました。

ピアノは全員同じでスタインウェイ

ショパンコンクールのようにピアノの交換がなく、アナウンスが2階席なのでサクサク進行します。

そして、丸山さんが3番目のコンテスタントとして演奏されます。

衣装は1次予選と同様、パンツスーツでしたが、髪は1次予選のときより長くなっていました。

それだけの月日を研鑽を積んでこられたと思うと、胸が熱くなります。

丸山さんの2次予選の演奏プログラムは次の通りです。

ベートーヴェン:ソナタ 第23番 ヘ短調「熱情」Op.57
ショパン:バラード 第4番 ヘ短調 Op.52
リスト:ハンガリー狂詩曲 第10番 ホ長調 S.244/10

演奏がはじまります。

ベートーヴェン:ソナタ 第23番 ヘ短調「熱情」Op.57

1つ1つの音がハッキリしていて、丸山さんらしい気持ちの良いタッチです。

ペダルが少なめなのも好感が持てました。

テンポ感もよく、ドイツ古典派らしい素晴らしい演奏に会場からブラボーという声があがりました。

ショパン:バラード 第4番 ヘ短調 Op.52

こちらは評価が分かれるかもしれません。

ショパンコンクールでよく聴いた流れるようなレガートの奏法ではなかったので、感情をセーブしているように聴こえた方もいらっしゃると思います。

私は考え抜かれた音で丁寧に演奏されていると感じましたが、ベートーヴェンのタッチとガラッと変えるとさらによかったかと思います。

リスト:ハンガリー狂詩曲 第10番 ホ長調 S.244/10

こちらは丸山さんにピッタリです。

細かい音がキラキラと美しく、見事でさわやかな演奏でした。

現在はパリで勉強されているとのことで、次はぜひフランス物も聴いてみたいです。

2次予選 セッション4 牛田智大さん

セッション4のコンテスタント4名は牛田智大さんに加えて中国の方が2名、カナダの方が1名です。

カナダの方もアジア系です。

バックステージの牛田さんはいつもの柔和な笑顔で、演奏が終わったカナダのコンテスタントに「お疲れさま」と挨拶をしていらっしゃるようでした。

そして、黒い手袋を外して舞台に向かいます。

牛田さんの2次予選の演奏プログラムは次の通りです。

吉松隆:ピアノ・フォリオ…消えたプレイアードによせて
リスト:ソナタ ロ短調 S.178

吉松隆:ピアノ・フォリオ…消えたプレイアードによせて

前のコンテスタントは力強いリストで終わったので、まったく違うタイプの曲が清涼剤のようで、あっという間に別世界に引き込まれました。

心が洗われるような美しい音とメロディーです。

先日、9月3日の東京オペラシティコンサート「協奏曲の夕べ モーツァルト&シューマンの心を謳う」では、アンコールで弾かれました。

なお、この曲は10月5日に「仙台クラシックフェスティバル2024」でも演奏される予定なので、気になる方はぜひ!

1曲目が終わると静寂から緊張感を保ったままリストに突入しました。

他のコンテスタントは1曲終わるごとに拍手が沸き起こり、それに応えて椅子から立ち上がってお辞儀をするので、異例のことでした。

吉松さんの曲をはじめて聴かれる観客の方も多かったからこその演出でしょう。

リスト:ソナタ ロ短調 S.178

10代の頃からリサイタルで弾いていらっしゃいますが、当然ながら回を重ねるごとに解釈に深みが増しています。

最近では7月7日に京都コンサートホールで演奏されていますね。

難曲であるにも関わらず、音は洗練されて非常にわかりやすく、次の展開が待ち遠しくて目が離せません。

指1本1本に魂が宿っていて、どの音も考え抜かれていて美しいです。

別のフレーズが登場したときなど、1人で演奏しているとは思えない音色で、そのハーモニー感が素晴らしかったです。

ときどき映る客席の方々も微動だにしません。

おそらく誰もが他の曲も聴いてみたいと思ったのではないでしょうか。

2次予選のプログラムは2パターン用意してそのうちの1つを弾かれたのですが、もう1つはどのようなプログラムだったのか気になりますね。

演奏後もいつもの笑顔で、いつもの歩幅で、やっぱり牛田さんの世界でした。

まとめ

丸山凪乃さんの2次予選での演奏は、クリアな音色と豊かな表現力が光る、素晴らしいものでした。

丸山さんの今後の活躍に大きな期待が寄せられますね。

牛田智大さんの2次予選での演奏は、高度な技巧と豊かな音楽性が見事に調和した、感動的なものでした。

まだ24歳という若さにもかかわらず、その演奏からは確かな音楽的洞察力と卓越した表現力が感じられました。

セミファイナルへの進出、期待しても良いのではないでしょうか!

引き続きリーズ、大注目です!

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Pianeys(ぴあにーず)
物書きピアニスト

子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。

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