天才ピアニスト牛田智大さんに大注目!! – プロフィール、そして素顔は?【リーズ2次予選前に必見】
2024年9月11日からリーズ国際ピアノコンクールの2次予選がはじまります。
日本人ピアニストとしては、牛田智大さんと丸山凪乃さんが2次予選に臨まれます!
今回は驚異的な演奏技術と音楽性で、国内外で高い評価を得ている牛田智大さんの音楽への情熱、そして驚くべき成長の軌跡を追い、その素顔に迫ります!
牛田智大さんのプロフィール – 成長の軌跡
牛田智大(うしだともはる)さんは、1999年10月16日、福島県いわき市で生まれました。
お父様の駐在先の上海では、電子ピアノが一番のおもちゃで、ユンディ・リやラン・ランの演奏DVDを見て夢中になっていたそうです。
幼少期からの音楽との出会い
牛田さんは、2歳から上海音楽学院出身の先生にピアノを習われています。
その驚異的な才能は瞬く間に開花し、半年後には上海音楽学院名誉教授に師事することになりました。
そして、5歳のときに上海のピアノコンクール幼稚園年中の部で優勝し、周囲の注目を集めることになります。
ちなみに年中の部の課題曲は、ピティナのA1~B級(小学校1~4年生対象)くらいのレベルということです。
この頃から将来の夢をピアニストと決めておられたようです。
コンクールでの輝かしい成績
6歳で帰国した牛田さんの才能は、日本での数々のコンクールでの優秀な成績によって証明されています。
まず、ショパン国際ピアノコンクールin ASIAでは賞を網羅されています。
・2008年:小学1・2年生部門 金賞第1位
・2009年:コンチェルトA部門 金賞第1位
・2010年:小学3・4年生部門 金賞第1位
・2011年:コンチェルトB部門 金賞第1位
・2012年:コンチェルトC部門 金賞第1位
年齢別であれば第1位は確実ということで、2010年以降ソロ曲は別のコンクールに挑戦されています。
ちなみにショパン国際ピアノコンクールin ASIAのコンチェルトA部門は15歳以下、コンチェルトB部門は年齢制限なし、コンチェルトC部門は年齢制限なしのコンチェルト最上位の部門です。
その他の主な受賞歴は次の通りです。
・2010年:第2回国際ヤングピアニストコンクールC部門(小学高学年) 第1位
・2012年:第16回浜松国際ピアノアカデミー・コンクールにて最年少第1位
・2018年:第10回浜松国際ピアノコンクール 第2位 / 聴衆賞
CDとリサイタルデビュー
2012年、人気実力ともに認められた牛田さんは、日本人クラシックピアニストとしては史上最年少の12歳でCDデビューします。
それに際しテレビにも引っ張りだこで、演奏技術はもちろん、上品で可愛らしい容姿と聡明な受け答えは私たちを魅了しました。
同年のデビューリサイタルを皮切りに、国内外で精力的に活動しています。
中村紘子氏との出会い
牛田さんは日本では金子勝子先生に師事されていますが、浜松国際ピアノアカデミーで音楽総監督を務めていた中村先生との出会いは、牛田さんの音楽人生に大きな影響を与えました。
「あなたには才能はあるけれど実力はありません」
「タレントじゃなく、一流のピアニストになりなさい」
など、演奏技術だけではなく、ピアニストとしての心構えをたたき込まれたそうです。
その後、メディア出演は控え、ピアニストとしての道をまっすく歩かれます。
2016年2月、牛田さんは浜松国際ピアノアカデミー第20回開催記念コンサートに出演されたのですが、演奏中に体調不良で意識を失い倒れてしまいます。
そこには中村紘子先生もおられたのですが、先生はその年の7月にお亡くなりになったので、先生に聴いていただく最後の演奏がそのような形になってしまったことが悔やまれてならなかったそうです。
2018年の第10回浜松国際ピアノコンクールでは、浜松国際ピアノアカデミーコンサートで演奏する予定だった曲もプログラムに入りました。
「あのコンサートと同じホールで、中村先生へささげるプログラムをしっかりと演奏し、また成長していきたい」
と牛田さんはおっしゃっていました。
ちなみに、コンサートでの体調不良は紅茶のカフェインによるものだったとのことで、原因がわかってよかったです。
第18回ショパン国際ピアノコンクールでの忍耐
牛田智大さんの音楽キャリアは、まさに驚異的な成長の連続でした。
2018年の浜松国際ピアノコンクール第2位を受けて、2021年のショパン国際ピアノコンクールの予備予選が免除されたのも明るいニュースでした。
本番はよく考え抜かれた音楽の構成で、素晴らしい表現力でしたが、結果はまさかの2次予選敗退。
牛田さん曰く、なかなかホールの音響がつかめず、強弱の構成や音色の調整が狂ってしまったとのことです。
もしかしたらの話ですが、予備予選免除ではなくホールで弾く回数があと1回多ければ、回避できていたのかもしれません。
しかし、牛田さんは審査の結果を真摯に受け止め、新たなステップへと踏み出しました。
音楽には更なる磨きがかかり、リーズ国際ピアノコンクールでの1次予選では見事なショパンの幻想曲を聴かせていただきました。
2025年の第19回ショパン国際ピアノコンクールにも挑戦されると思います。
現在はショパン音楽大学に在籍し、反田恭平さんの師匠であり、ショパンコンクールの審査員も務められているパレチニ先生のもとで研鑽を積んでおられます。
牛田智大さんの素顔 – 天才ピアニストの隠れた一面
牛田智大さんといえば、その神がかり的な演奏技術と豊かで細やかな音楽性で知られる天才ピアニストですが、音楽以外の一面はご存知でしょうか?
大の読書好き
牛田智大さんは、クラシック音楽の名曲を弾きこなす傍ら、実は大の読書家です。
2022年のインタビューで、彼は
「読書は好きなので曲に関係している詩や文学を読むのも好きです。単純に、楽譜に載っている解説を読むのもすごく好きです。文字が好きなんです」
と語っています。
なんと小学3年生の頃から日本経済新聞を愛読しておられるとか。
この読書への情熱は、彼の音楽解釈にも深く影響を与えているようです。
色々な文献から作曲家の意図や作品の背景を深く理解しようとする姿勢は、彼の演奏の深みにつながっているのかもしれません。
猫派
練習の合間に、りおちゃんというチンチラシルバーのメスの猫ちゃんを追いかけるのが楽しいとのこと。
ちなみに、反田恭平さんも角野隼斗さんも猫派です。
憧れの人は5歳年上の羽生結弦さん
技術と表現力を高めて演じるという点において、ピアノとフィギュアスケートは非常に似ています。
類まれなる才能と努力で、それらを極限まで高めて冷静に向き合っている羽生さんの姿は、牛田さんのピアノに対する姿勢と重なります。
羽生さんがソチオリンピックのショートプログラムに使用した「パリの散歩道」。
ギターで奏でられるこの曲は当時大きな話題となり、羽生さんは見事金メダルに輝きました。
この曲を牛田さんが後にピアノバージョンにアレンジしてレコーディングしていらっしゃいます。
また羽生結弦さんのピアノ曲と言えば、ショパン作曲のバラード第1番ですね。
羽生さんが使用したのはツィメルマンの音源だそうです。
2014年頃なので、当時14~5歳の牛田さんはこの曲を弾きたい気持ちが一層強まったでしょうね。
和食好き
基本的に和食が好きという牛田さんは、今年から自宅でぬか漬けをはじめられたそうです。
こだわりはフライドポテトのような形で、練習の合間に日本茶と一緒に一服されるとか。
神々しいお姿が目に浮かびます。
息抜きの方法
息抜きの方法は「譜読み」と答えられています。
好きな曲を出してきて、楽譜を読んだり、弾いてみたり、と牛田さんにとってピアノが仕事ではなく、生きがいであることがわかります。
2022年のインタビューでは
「ピアノは生活の一部ですし、僕からピアノをとったら何も残らないんじゃないかと思います」
と語っておられます。
牛田さんにとって、ピアノは人生そのものと言っても過言ではありません。
まとめ
天才ピアニスト牛田智大さん。
その驚異的な才能と純粋な音楽への愛、そして謙虚な人間性は、多くの人々を魅了し続けています。
彼の演奏は、単なる技巧の披露ではなく、音楽を通じた深いコミュニケーションであり、聴く人の心に深く響きます。
幼少期からの彼の歩みは常に音楽界の注目を集めてきました。
まもなくはじまるリーズ国際ピアノコンクールの2次予選では、どんな演奏を聴かせてくれるのでしょうか。
精一杯、心から応援したいと思います。
リーズ国際ピアノコンクールに関連する他の記事はこちら↓↓
YouTubeでも情報を発信しています。
チャンネル登録をよろしくお願いします!

子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。