反田恭平さん ピアノ・リサイタル 2023 に行ってきました!
待ちに待った反田恭平さんのリサイタルに行ってまいりました!
なかなかチケットが取れないということですが、私は運よくゲットでき、わりとよいお席で聴くことができました。
プログラムやアンコール曲、感想などをお伝えいたします。
2023年7月13日の奈良を皮切りに宮崎、愛知、そして大阪に来られました。
後は宮城、岩手、東京ですが、全10日間というハードスケジュールです!
プログラムは以下の通りです。
スクリャービン:幻想曲 ロ短調 Op.28
ラフマニノフ:前奏曲 嬰ハ短調 Op.3-2「鐘」(前奏曲 ニ長調 Op23-4より変更)
ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 Op36
~休憩~
ショパン:バラード第2番 ヘ長調 Op.38
ショパン:バラード第3番 変イ長調 Op.47
ショパン:バラード第1番 ト短調 Op.23
ショパン:バラード第4番 ヘ短調 Op.52
~アンコール~
ショパン:エチュード Op.25-12 「大洋」
ショパン:ワルツ第5番 変イ長調 Op.42
ショパン:小犬のワルツ
ショパン:猫のワルツ
前半はロシア音楽、後半はショパンと、留学先でみっちり勉強された曲ですね!
作曲家が生まれ育った時代や、土地のにおいが感じられるような演奏を心がけていると仰る反田さん。
今回の演奏はショパンが抜群でした。
ショパンを研究しつくして、舞台で新しい表現を余裕で生み出している印象でした。
ショパン国際ピアノコンクールでは、バラード2番を2次予選で弾かれました。
バラード第2番をコンクールで選ばれたのは、過去のデータからの戦略だということです。
今回はまたコンクールとは違った曲想でした。
一瞬静寂になる場面があったのですが、ヒヤッと何者かに足を掴まれたような、新鮮な驚きがありました。
舞台と共に常に進化しているのですね!
今回のバラードの並び順ですが、戸を静かにノックするような第2番からはじまり、心やすらぎ幸せ全開の第3番、意気揚々とはじまった後、暗い影を落とす第1番、そして1点の不安感がどんどん拡大していくような、ショパンの最高峰のうちの1曲と言われる第4番で締めくくります。
私事ですが、まったくこの通りの順序でバラードを習いました。
とにかくピアニシモが美しく、フォルティッシモが分厚い。
スピード感がすごいのに、全部の音が聞こえているのでスッキリしている。
内声に焦点を当てて隠れた旋律をあぶり出す。
などなど、挙げたらきりがありません。
今回、大阪公演のアンコール曲は高速ショパンの4曲で、お客様は大喜びでした。
驚くことに、アンコール曲も各地で違うのです!
7月13日奈良は
・ショパン:エチュード Op.25-12 「大洋」
・ショパン:小犬のワルツ
・ショパン:ラルゴ
・ショパン:猫のワルツ
7月14日宮崎は
・ショパン:エチュードOp.25-12 「大洋」
・シューマン=リスト:献呈
・ショパン:猫のワルツ
7月17日名古屋は
・ショパン:エチュードOp.25-12 「大洋」
・ショパン:ワルツ第5番 変イ長調 Op.42
・シューマン=リスト:献呈
もしもショパン国際ピアノコンクールで結果が出せなかったら、ピアニストとしての活動を控えていたかもしれなかったとのこと。
もちろん、指揮者としての才能も素晴らしいと思うし、経営者としても花開くかもしれませんが、反田さんのピアノが世界に認められて本当に良かったと心から思います。
8月から9月にかけてはJapan National Orchestra 2023の夏ツアーで、指揮とモーツァルトのピアノコンチェルト(弾き振り)を演奏されます。
その後もコンサートが目白押しです。
心身ともに強靭で、なんとなくいつでもどこでも寝られそうなイメージですが、食べ物だけには注意して、激熱の日本の夏を乗り切っていただきたいと思います。
子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。