コンクールに向けてのレッスン 1回目から6回目まで~バッハ・インヴェンション
地元の先生のレッスンを受けながら、発表会前やコンクール前にLINEの徹底分析レッスンをプラスアルファでがんばっているAちゃんの奮闘記です。
憧れのJ.S.バッハのインヴェンションをとうとう始めることができたAちゃん。
この曲のLINEレッスンは今も継続中です。
譜読みからコンクール挑戦を決めた頃までのレッスンを思い起こします。
LINEレッスン1回目(2022/8月上旬)
インヴェンションは1曲がいくつかのブロックに分かれているのですが、今回の曲は3つに分かれています。
Aちゃんは3つのブロックのうちの最初の1つを、左右片手ずつと両手で弾いて送ってくれました。
LINEレッスンでは、同一曲で5分以内であれば1曲通した演奏でなくてもOKです。
インヴェンションを弾く上での最重要ポイントは、テーマのフレーズを見つけること。
各テーマの場所について、その出だしと終わりの弾き方をお伝えしました。
そしてバッハの作曲技法の1つであるゼクエンツについても解説し、弾き方を指導させていただきました。
また、J.S.バッハの楽譜についてのご質問にもお答えしました。
LINEレッスン2回目(2022/8月中旬)
今回は最後まで1曲通して送ってくれました。
フレーズが頭の中で整理されていて、バッハらしくなってきました。
装飾音はあえて入れておられません。
今回は各音の長さをチェックし、音の長さや音の切り方、おさめ方を中心に指導させていただきました。
おすすめのピアニストを教えてくださいとのことだったので、András Schiff(アンドラーシュ・シフ)の演奏をおすすめしました。
また、今後のバッハの曲の進み方についてのご質問にもお答えしました。
LINEレッスン3回目(2022/8月下旬)
すっかりバッハのとりこになってしまったAちゃん。
テーマがはっきりわかって、頭を使って弾いておられるのが素晴らしいと思いました。
今回はプラルトリラーやモルデントなどの装飾音を入れて弾かれていたので、そのチェックです。
バッハの時代は、まだピアノが発明されておらず、強弱ができない楽器だったため、アクセントの代わりにその音を印象付けるために装飾記号が使われています。
ロマン派の装飾音とは性質が異なります。
また、バッハは細かく転調しているフレーズが多いです。
調性を感じることについてご質問がありましたので、お答えしました。
LINEレッスン4回目(2022/9月上旬)
バッハをはじめて1ヶ月ほどですが、気持ちよくどんどん進歩されています。
今回は音色について細かく指導させていただきました。
つなげて弾いているけれど音色を変えたほうがよいところ、切った方がよいところなど色々あります。
左手が右手に比べるとスムーズでないので指導させていただきました。
「やればやるほどに学びが深くなり、どんどん素敵になっていくのがわかります」とお母さま。
嬉しいお言葉です。
LINEレッスン5回目(2022/9月中旬)
ついにAちゃんはこの曲でコンクールに挑戦されることを決められました!
コンクール挑戦ということで、前から気になっていた腕を揺らす弾き方を直した方がよいと判断しました。
動画で無駄な動きを一つ一つチェックさせていただきました。
コンクール挑戦がなかったら、私もこれほど厳しくチェックしなかったかもしれません。
本番までにはまだ時間があります。
大変だけど確実に良い演奏になると思います。
LINEレッスン6回目(2022/9月下旬)
腕の動きはとても自然になりました。
癖を直すのは大変なので、相当努力されたことと思います。
音の粒が揃っていないところを徹底的にチェックしました。
指の形が影響しているところもありました。
指づかいが原因のところもあったので、本には書いていない私の弾き方もお教えしました。
6回レッスンを終えて
バッハのレッスンをはじめて2か月ほどですが、素晴らしい上達です。
バッハの曲の特徴や構成を理解しながら弾くと、曲が生き生きとしてきます。
7回目以降は「コンクール挑戦」という目標が「予選を突破して全国大会に出場する」という目標に変わっていきます。
お楽しみに。
子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。