ピアノ曲の作品番号まとめ~BWV,Anh,Hob,KV,WoO他
作品番号は、作曲された年が若い順に付けられているものと、ジャンルごとに分類して付けられているものがあります。
「Op.」が一般的ですが、作曲家によっては特別な作品番号があるので、特によく目にするものをまとめてみました。
Op.
Opus(オーパス)
もっともよく使われる作品番号です。
日本語では「作品」と訳されます。
主に作曲された年が若い順から付けられています。
BWV(1~1120)
Bach-Werke-Verzeichnis(「バッハ作品集」の略)
J.S.バッハ (ヨハン・ゼバスチャン・バッハ)の作品で使用。
ジャンルごとに分けられており、ピアノ曲として私たちが弾いている曲はBWV 772 ~ 994 です。
オルガン以外の鍵盤楽器(チェンバロ、クラヴィコードなど)としてまとめられています。
BWV Anh.(BWV アンハング)は、バッハの作品であるかどうか確認できていないものに使用。(1~250)
ドイツの学者シュミーダーが編集したので、シュミーダー番号とも言われます。
L.(1~500、補巻S1~S45)
Longo(ロンゴ番号)
ドメニコ・スカルラッティのソナタで使用。
イタリアの学者ロンゴが編集。
K.またはKk(1~555)
Kirkpatrick(カークパトリック番号)
ドメニコ・スカルラッティのソナタで使用。
アメリカの学者カークパトリックがロンゴ版を年代順に編集し、訂正などを行いました。
現在はロンゴ番号よりも多く使われています。
Hob.(I~XXXII)
Hoboken-Verzeichnis(ホーボーケン)
ハイドンの作品で使用。
ジャンルごとにローマ数字で分かれており、XVI(1-52)はピアノソナタ、XVII(1-12)はピアノ小品 となっています。
オランダの学者、ホーボーケンが編集。
KまたはKV(1~626)
Köchelverzeichnis(ケッヘルまたはケッヒェル番号)
モーツァルトの作品で使用。
年代順に付けられています。
オーストリアの学者、ケッヘル(ケッヒェル)が編集。
WoO
Werke ohne Opuszahl (ドイツ語で作品番号なしという意味)
ベートーヴェンの作品は「Op.」が使用されますが、作曲された年代がわからないものや、ベートーヴェンの作品であるかどうか確認できていないものにWoOが使用されます。
ドイツ人作曲家の作品でも使用されることもあります。
G.キンスキー、H.ハルムによって編集。
D(1~998)
Deutsch(ドイチュ)
シューベルトの作品で使用。
D Anh.(ドイチュ アンハング)は、シューベルトの作品であるかどうか確認できていないものに使用。(1~250)
オーストリアの学者、ドイチュが編集。
Op.posth.
Opus posthumous (オーパス ポスチュマス)
死後に出版された作品で、日本語では遺作と言われています。
ショパンで多く見受けられます。
まとめ
クラシック曲の特別な作品番号についてまとめました。
これらは後世の学者たちによって編集されました。
作曲された年代や、本人自身の作曲であるか不確かなものには、Anh.やWoOが使われることがあります。
子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。