亀井聖矢さんのセミファイナルラウンドの演奏(ソロ)~2022年 ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール
第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール~亀井聖矢さんのセミファイナルラウンドのプログラムと演奏をお届けします。
セミファイナルは、60分間のソロリサイタルとモーツァルトのピアノコンチェルトによって審査されます。
亀井聖矢さん~セミファイナルラウンドのプログラムと演奏
セミファイナルは12名が出場し、ファイナルには6名が進みます。
ピアノソナタ 第21番 Op.53 「ワルトシュタイン」~ベートーヴェン
「熱情」と並ぶ、中期ソナタの傑作です。
和音の同音連打から始まる第1楽章は印象的です。
パガニーニによる大練習曲 第3番「ラ・カンパネラ」~リスト
華やかな難曲として人気が高いです。
最大で15度の跳躍があり、その直後に休む間もなく細かい音符が続いたり、難しい技巧を含むフレーズが展開します。
夜のガスパール~ラヴェル
ベルトランの詩篇からラヴェルがインスピレーションを受けて作曲しました。
1.オンディーヌ
水の精が人間の男性に恋をしますが、拒まれて狂気の中、水中に消えてしまうというお話です。
水の精の細やかな心情を現わした曲です。
2.絞首台
死を告げるような不気味な鐘の音が刻まれます。
3.スカルボ
悪戯好きの妖精が縦横無尽に走り回るというイメージです。
当時、再難曲と言われた後述の「イスメライ」を超える難曲であるとラヴェルが語っています。
東洋風幻想曲 イスラメイ~バラキレフ
コーカサス地方の民族音楽に触発されて作られたソナタ形式の幻想曲です。
ピアノ独奏曲の中で難曲というと必ず名前が上がります。
【亀井聖矢さん~セミファイナルラウンドの演奏(ソロ)】
亀井聖矢さんの登場は1:30:17あたりです。
弾く前に前方や左上方をチラッと見られたりと、いつもと変わらぬご様子です。
美しく計算された音色と確実なテクニックで、早々に観客を魅了します。
1曲終わるごとに拍手、歓声が沸き起こり、そのたびにお辞儀をされます。
律儀にもスーツのボタンもちゃんと掛けなおしておられました。
最後の「イスメライ」が終わると、観客の最大の賛辞であるスタンディングオベーションです!
ニコッと笑顔はやはり20歳のあどけなさもあります。
セミファイナルのもう一つのステージは6月11日(日本時間)でモーツァルトのピアノコンチェルトを演奏されます。
【関連記事】
亀井聖矢さんの予選ラウンドとクォーターファイナルラウンドのプログラムと演奏

子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。