反田恭平さん 3次予選の演奏♪第18回ショパン国際ピアノコンクール
第18回ショパン国際ピアノコンクール・予備予選のときから次の曲を楽しみにしていましたが、とうとうソナタまで聴くことができました!
マズルカも3次予選に登場するほど重要なジャンルです。
反田恭平さんのポーランド留学の成果ともいえるマズルカに興味津々です。
反田さんがロシア語でお話しする動画や、角野隼斗さんとの対談もご覧ください♪
反田恭平さんのプログラム(演奏曲目)
10月14日(木曜日)夜の部 翌日深夜 00:00
Mazurka in B major Op. 56 no 1
マズルカ 作品56-1(ロ長調)
Mazurka in C major Op. 56 no 2
マズルカ 作品56-2(ハ長調)
Mazurka in C minor Op. 56 no 3
マズルカ 作品56-3(ハ短調)
Sonata in B flat minor Op. 35
ソナタ 第2番 作品35(変ロ短調)葬送
Boże, coś Polskę (harmonization of the old version of the song for piano), op. posth.
Polonaise in A flat major Op. 53
英雄ポロネーズ 作品53(変イ長調)
反田恭平さんの3次予選の演奏
反田恭平さんの演奏前の舞台裏の様子は10:57辺りからご覧になれます。
パンツのポケットに手を入れるのは手を温めているからでしょう。
いつものように軽く手首などをほぐし舞台に向かわれました。
演奏は13:07辺りからはじまります。
マズルカからスタートですが、この1曲目はテクニック的にも難易度が高く、後期の作品なので深みのある表現も難しいです。
3曲をノンストップで演奏し、いよいよソナタです。
これほどの難曲をとてもわかりやすく安心して聴くことができました。
コンクールということを忘れて拍手してしまいそうです。
次の曲は変ホ長調のゆっくりした美しい曲です。
最後の音を弾き終わりだんだん響きが遠のくころ、英雄ポロネーズが同じ音から始まりました。
反田さんこだわりの素敵な曲繋がりです。
英雄ポロネーズは想像通りの華やかさでした。
それにしても反田さんの手のひらの筋肉は素晴らしいですね。
あの分厚さは一般人の2倍はあるかと思います。
反田さんが語った曲の解説とともに
以前、反田さんは2021年のリサイタルツァーで弾かれた曲の中でもっとも好きな曲第1位はノクターンロ長調作品62 No.1とおっしゃっていました。
第2位はソナタ第2番作品35(変ロ短調)の葬送ソナタで、第3位がマズルカ作品56でした。
反田恭平さんは強弱の幅が大きく、特にpp(ピアニッシモ・非常に弱く)にこだわっておられます。
ソナタ第3楽章の葬送行進曲では思う存分発揮されたと思います。
マズルカはポーランドの舞曲で、ショパンにとって非常に大事なジャンルです。
マズルカは3拍子で書かれていますが、弟子たちによると4拍子に聞こえたりするほど自由な演奏をショパンはしていたそうです。
即興性があり、子供たちが駆け巡るような自由なマズルカ。
弾けば弾くほど味が出るのですが、日本人には敷居が高いとも言えるでしょう。
練習を重ねていれば上手になるとも限りません。
間違った方向で練習を積み重ねても逆におかしくなる一方です。
やはりその国の歴史や文化に生で触れて、豊かな自然の匂いを感じ、ポーランド人の魂に接することが、マズルカの理解を深めると思います。
そういった意味合いで、反田さんはポーランドを選んで勉強をされておられるのではないでしょうか?
反田さんの音楽が現地の方にどのように受け入れられるか、とても楽しみでした。
反田恭平さんの3次予選演奏後のインタビュー
Twitterで「涙がとまらねぇ」とつぶやかれた反田さん。
かなり悔しそうです。
ステージの怖さの意味はまた後ほどお伝えします。
【英語】反田恭平さんの3次予選演奏後のインタビュー
このステージでは思ったように演奏できなかったとおっしゃっていますが、ソナタ第2番と英雄ポロネーズの間に弾かれた『ラルゴ』に出会われたことに喜びを感じておられますね!
反田恭平さん、ロシア語でショパンコンクールについて語る(自宅にて・練習風景あり)
国立ショパン研究所の動画です。
ピアノとの出会い、ショパンとの出会い、もしショパンに会ったらなんと言いたいですか?などについて答えておられます。
これが噂のショパンコンクール会場ホールから徒歩3分の自宅マンションでしょうか?!
舞台上では堂々とした風格があり、年齢以上にお見受けしますが、普段はやはりお若いですね!
メゾンスミノでの角野隼斗(かてぃん)さんと反田恭平さんの対談
懐かしい2020年4月8日O.A.のMBSラジオ「角野隼斗はやとちりラジオ」より。
数年前、ポーランドでのピアノマスタークラスで同室だったお話、ショパン国際ピアノコンクールについても興味深いお話が聞けます。
反田さんのマンションの話題もありました。
その他の反田恭平さんに関するブログもご覧ください♪
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子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。