反田恭平さん、角野隼斗(かてぃん)さん、牛田智大さんに質問♪「2次予選の演奏で一番難しかったところは?」~第18回ショパン国際ピアノコンクール
国立ショパン研究所のFacebookに、興味深い動画が上がっていました。
第18回ショパン国際ピアノコンクール・2次予選の終了した反田恭平さん、角野隼斗(かてぃん)さん、牛田智大さんへの質問です。
プロピアニストならではの回答は、なるほどと思うことばかり!
小林愛実さんはまだ終わっていないので、後ほどあげさせていただきます。
「2次予選の演奏で一番難しかったところはどこでしたか?」
▶反田恭平さん
「プログラムの浮彫りをはっきりさせることです。
いきなりたくさんの聴衆の前で全力で演奏するのは難しいですが、2次予選では1次予選のときみたいな変な緊張はなかったです。
審査員にどう聴こえているかということをとても大事に考えました。
1次予選中は、他の演奏者の演奏を何度も聴きに行き、審査員席の近くの席に座って、審査員にどういう風に聴こえているかを研究しました。」
どのように伝えるか?ということは、どのように聴こえているか?を確認することが大切ということです。
狭い部屋で弾くのと、音響の整ったホールではもちろん違います。
反田さんは聴衆で埋まったホールの中の審査員席に、響きを飛ばしておられたのですね!
▶角野隼斗(かてぃん)さん
しゃべり始めてすぐに舌がもつれて「あっ、噛んだ」とかわいい角野さんです。
「1曲目『マズルカ風ロンド』の最初の4~5小節です。
完璧に弾けたかどうかはちょっとわかりませんが、舞曲を中心としたプログラムを最初の5小節で示したかったです。」
言い終わってから「全部難しかったです。」と照れておられました。
角野さんの中に、チラッとかてぃんさんが垣間見えました。
▶牛田智大さん
身振り手振りを使ってのにこやかなトークは、わかりやすく丁寧で、牛田さんのお人柄がにじみ出ています。
「テンポの設定です。
40分という長い時間の中で、複数の作品を演奏するので、曲の本来の雰囲気や作品の中の複雑な要素をすべて見せることのできるテンポを探します。
速すぎると作品の中の複雑な要素がつぶれてしまうし、遅すぎると表情の豊かさが削れてしまうので、ちょうどよいバランスを取るのが難しかったです。
また、ホールで響く弾き方をしなければなりませんが、速く弾きすぎるとホールではもはや聴こえません。
テンポの設定は、プログラムが長くなればなるほど難しくなってきます。」
おそらく牛田さんは、何回弾いても誤差がないくらいテンポを管理されておられるのだと思います。
まとめ
2次予選直後というよりは、少し落ち着いてからのインタビューでしょうか。
三人三様で個性が出て興味深く拝見しました。
どのお話も理にかなっていて、百戦錬磨のプロピアニストだと思いました。
皆さんのマズルカが聴きたい!と強く願うばかりです。
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子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。