反田恭平さん 2次予選の演奏♪第18回ショパン国際ピアノコンクール
第18回ショパン国際ピアノコンクールで、危なげなく勝ち残ってきた反田恭平さん。
2次予選は夜中の3時50分からということですが、早寝早起きしてリアルタイムでご覧になられた方も多いのではないかと思います。
2次予選も心に響く素晴らしい演奏でした。
反田恭平さんのプログラム(演奏曲目)
10月9日(土曜日)夜の部 翌日深夜 03:50
Waltz in F major Op. 34 no 3
ワルツ第4番 猫のワルツ(2021年夏のリサイタルで演奏)
Rondo à la Mazur in F major , Op. 5
マズルカ風ロンド(2021年夏のリサイタルで演奏)
Ballade in F major Op. 38
バラード 第2番 作品38(予備予選でも演奏)
Andante spia and Grande Polonaise Brillante in E flat major Op. 22
アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ (2021年夏のリサイタルで演奏)
反田恭平さんの2次予選の演奏
反田恭平さんの演奏前の舞台裏の様子は4:08:37辺りからご覧になれます。
黙々とイメトレをされています。
時折見せる笑顔はスタッフにではなく、曲中のフレーズに対してかと思います。
いつものように軽いストレッチで首や指をほぐしてから舞台に上がられました。
演奏は4:11:12辺りからご覧になれます。
今回の曲もしっかり反田さんのものになっています。
ピアニッシモからフォルテッシモの段階が細かく、しかもどれも安定した音の粒です。
超高速で弾かれているにも関わらず、聴く方には体感的にそれを感じさせないのは、どの音も綺麗に鳴り響いているからですね。
反田さんは指揮者でもあるので、特に「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」は色々な楽器に見立てて演奏しておられるのが伝わってきました。
「マズルカ風ロンド」のようなロンドがお好きなのもよくわかります。
どの主題も決してワンパターンの演奏にならないから、ご本人も楽しくて仕方がないのでしょう。
ピアノはスタインウェイです。
反田さんのプログラムの曲について
「猫のワルツ」~「マズルカ風ロンド」~「バラード第2番」はヘ長調でつながっています。
調性重視のプログラムと言えます。
「猫のワルツ」は「F(ファ)」で終わり、次の「マズルカ風ロンド」は同じ「F(ファ)」で始まります。
またバラード4曲のうち「バラード第2番」の最後にフェルマータが付いていません。
そのあたりをどう表現されるか、反田さん自身も考え中ということだったので、楽しみにしていました。
リサイタルではノンストップで行くかもでしたが、本番では完全に分けての演奏でした。
「マズルカ風ロンド」の前に椅子の高さの調整もありました。
相当暑いのでしょう。毎回ハンカチも手に取られていました。
「バラード第2番」や「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」は10年以上前から何度も弾かれている曲です。
特に「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」は、15歳でオーケストラとコンチェルトとして弾いた初めての作品だということです。
昔から弾いている思い入れが強い曲を、コンクールに向けて再熟考し勉強されているのが伺われます。
また反田さんは、前回、前々回のコンクールで、曲についての評価を研究されたそうです。
それらを練りこんだプログラムで、4年間の留学生活の集大成ともいえるでしょう。
ちなみに反田さんは猫派だそうです。
反田恭平さんの2次予選演奏後インタビュー動画
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子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。