表現が豊かになる演奏3つのコツ
間違えずに弾けているのですが、何か物足りない惜しい演奏ってありますね。
次の3点を少し変えるだけでとても素敵な演奏になるので、ぜひ実践してみてください。
表現力が乏しい演奏とは具体的にどんな演奏でしょうか?
1点目は強弱の差が少ない演奏です。
なんとなく強弱はあるのだけど、そしてご本人は強弱をつけて弾いているつもりなのだけど、pはmp、fはmfくらいにしか聞こえません。
そういう場合はpはpp、fはffで弾くぐらいの差を意識的に付けてみてください。
弱い音を弾くのはとても難しいことに気づくと思います。
また、強い音が乱暴になってしまいがちなので、こちらも難しいです。
結局mpとmfにまとまってしまうのはそのためです。
強弱の差があるとメリハリができて、聴く方の集中力も高まります。
2点目は「息」が感じられない演奏です。
「息」は楽譜には書いていないことなので、自分で研究しなければなりません。
それらを作るにはまず、 フレーズ (曲のまとまり)の理解が要ります。
ピアノは指で演奏するので、「息」からは遠く感じるでしょう。
しかし「息」のもとは「胸=心」であることをお忘れなく。
メロディーを歌ってみて、ストーリーを感じましょう。
フレーズの始まりと終わりをわかりやすく示して、聴く方にも一緒に感じてもらうと素敵な演奏になります。
最後に「rit.(だんだんゆっくり)」が不自然な演奏です。
だんだんゆっくりするということは、そのフレーズの最後の音に向かって音符の長さが長くなるということですが、「rit.」が不自然な方は我慢できずにすぐ次に行ってしまいがちです。
一番の解決法は上手な人の演奏をまねること。
耳で覚えて表現してみましょう。
慣れてくると自分の感性でできるようになります。
そして忘れてはいけないのが、その後の「a tempo(もとの速さで)」になるまでの「間」です。
「a tempo」 の前でしっかり気持ちを切り替える時間が大切なので、自分で思っているよりも十分に「間」を取ってみてください。
この3点を意識すると劇的に変わります。
ぜひ練習から意識してみてくださいね。
子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。