Jちゃんは初めてのショパンです。この曲をあげたときはとても嬉しそうでした。もともとピアノが好きな子なので、気に入った曲は一生懸命練習します。
しかし大学のお友達で、同じ曲をめちゃくちゃ速く弾いていた人がいたとかで、Jちゃんは少なからず影響を受けていました。なのでどうしても2拍目、3拍目を急いでしまうのです。
一般的に3拍子は、強・弱・弱ですが、ショパンのワルツでは、3拍目を丁寧に弾くことが大事です。
今までの曲と違い、ワルツのリズムの取り方が難しいようですが、私はむしろ丁寧に歌うことが大事だと思い、いつもレッスンで修正していました。
Jちゃんも大学に通うようになってから、なかなか決まった日、決まった時間に来られません。看護師Hさんと同じくドタキャンも多いです。その理由も病気以外に「寝過ごした」「間に合わない」「学校の課題がピンチ」などです。
その上お月謝を忘れてくることも度々です。実は今もお月謝2ヶ月分と発表会費をまだいただいていません。お家は一帯の地主さんで、とてもお金に困っていらっしゃるとは思えません。
もう大人なので本人に言うのですが、かなりのうっかり者のようです。前回3ヶ月分たまった時は、本人に言うのを諦め、思い切ってお母さんにメールで言いました。
お母さんのお返事は「いつもご迷惑をおかけしてすみませんっ!先生でなかったらうちの子はピアノをやめていると思います。」でした。言葉を信じて今回も気長に待っています。
Jちゃんは落ち着いてたっぷりと演奏でき、私はようやくほっとしました。