官能的な曲を教える
「わかりやすくはっきりしたリズムで変わった曲」というご希望に沿って私が選んだ、グリーグ作曲の『アニトラの踊り』を練習している生徒さんがいます。
今まで弾いたことがないような曲なので、新鮮だと思います。
とても妖艶な曲。
この曲は『ペールギュント』という劇付随音楽です。
グリーグと同じノルウェーの作家イプセンの依頼で、劇に音楽を付けました。
『アニトラ』はアラビアのある族長の娘ですが、冒険でやってきたペールを怪しい魅力で虜にしてしまうのです。
曲を聞いていると、アニトラのダンスが目に浮かぶようです。
3拍子のリズムに乗って、一通り譜面ずらは読めましたが、それから先の味付けが問題です。
どこからどうみても色気などない私と、真っ黒に日焼けしたスポーツ少女の会話。
私「もっと官能的に。あっ、官能的って言葉わかる?」
生徒さん「はい、なんとなく…。」
私「ここは怪しい色目を使っているように。色目ってわかるよね。」
生徒さん「はい、わかります。へへへ。」
私「もっと粘っこく。誘うように。」
生徒さん「ハハハ・・・」
などと言っているものだから、はたからみると面白いと思います。
私が「図書館で勉強しているような弾き方」と「色気ムンムンの弾き方」の2種類を弾いてみると、真面目な生徒さんはフムフムと真剣に聞いていました。
さて、来週はどのような味付けになっているか楽しみです。
子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。