教授先生の質問にパニクる姪っ子
昨日は姪の教授先生レッスンでした。
教授先生のレッスンには保護者だけではなく、下見の先生も付き添うことがあります。
生徒が注意されると自分の指導不足を指摘されているみたいで、若い先生は緊張されています。
私も勉強になるので時々見学させていただきます。
昨日は久しぶりに付き添いました。
姪はどこの大学を受験するかを家族で考え、他の人の意見も検討した結果、やはり当初の予定で行くことに決めたようです。
もうまっしぐらに進むしかありません。
教授先生のレッスンではだいたい3、4曲見ていただきます。
今回はショパンエチュード25-3、バッハ平均律20番プレリュード・フーガ、ベートーヴェンソナタ第3番第1楽章です。
ショパンエチュードはぎりぎり合格し、バッハはコテンパンにやられていました。
そしてベートーヴェンソナタ第3番です。
この曲を教授先生に見ていただくのは今回が初めてだったようです。
2ページ目に入った時、突然教授先生が姪に「ソナタ形式の構造は?」と聞かれました。
姪は想定外の質問にアタフタしておりました。
「提示部」という言葉が思い浮かびません。
私は念を一生懸命飛ばしましたが、凡人ゆえまるで届きません。
姪:「えーっと第一部・・・」
教授先生:「はぁ?」
教授先生は提示部であると教えて下さり「じゃあ、提示部はどんな構造 になっているの?」と更に聞かれました。
姪は「・・・テーマがあって・・・」と言いましたが、今度は第一主題、第二主題という言葉が出てきません。
私は自分の膝の上で指を一本立てるのがやっとでした。
姪は今までにソナタを結構な数弾いているのに恥ずかしい限りです。
教授先生は根気強く答えを待ってくださいましたが、小市民の私からするとピアノを見ていただく時間が減るのがもったいなくて・・・。
結局次のレッスンまでにベートーヴェンソナタのアナリーゼと調判定をしてくるようにと宿題を出されました。
ベートーヴェンのソナタはほとんどの音大で課題曲の一つにされています。
この3番は試験向きで内容が高く濃いので、素晴らしく弾けると高得点になるそうです。
姪が帰り支度をしている間の気まずい空気を変えるために、私は教授先生に「勉強不足で申し訳ございません。」と言ってみました。
すると教授先生はにこやかに、「いえいえ。わかっていない人も多いですよ。でも構造が頭に入り、調性を感じながら弾くのと弾かないのとでは全然違うし、暗譜も楽になるわよ。」とおっしゃって下さいました。
この一言で救われ、姪はちょっとへこんだ気分がやる気モードに変わりました。
がんばれ受験生!
子どもから大人までピアノ指導する傍ら、本サイト「ピアノサプリ」を開設し運営。【弾きたい!が見つかる】をコンセプトに、演奏効果の高いピアノ曲を1000曲以上、初心者~上級者までレベルごとに紹介。文章を書く趣味が高じて、ピアノファンタジー小説「ピアニーズ」をKindleにて出版。お仕事のお問い合わせはこちらからお願いします。