連弾『ドリー』よりキティ・ワルツ(フォーレ)@解説

組曲『ドリー』

作曲家フォーレについて(←クリックしてご覧下さい)

この曲には一人の女性の存在が深く関わっている。

パリの元歌手エンマ・バルダックである。

彼女は銀行家の妻となり、長男ラウルと長女エレーヌの母となった。

しかしフォーレとバルダック夫人はお互いに惹かれあう。

一説には娘のエレーヌはフォーレとの子供であるとも言われている。

フォーレはバルダック夫人とエレーヌ(愛称ドリー)のために、組曲『ドリー』を作曲し、献呈した。

組曲『ドリー』は6曲からなっている。
第1曲 子守歌(Berceuse)
第2曲 ミ・ア・ウ(mi-a-ou)
第3曲 ドリーの庭(Le jardin de Dolly)
第4曲 キティ・ワルツ(Kitty-valse)
第5曲 優しさ(Tendresse)
第6曲 スペインの踊り(Le pas espagnol)

第4曲『キティ・ワルツ』は、エレーヌの4歳の誕生日に送られたとても優雅なワルツだ。

犬の名前のケティを出版社がキティと間違って出してしまったというエピソードがある。

エンマ・バルダックはその後、銀行家の夫と別れて再婚したのだが、その相手はフォーレではなく別の作曲家だった。

当時ラウルとエレーヌのピアノ教師をしていたドビュッシーだったのだ。

ちなみにドビュッシーもエンマとの間に儲けた一人娘に、組曲『子供の領分』を作曲し献呈している。

ここまで書くと、フォーレは虚しい失恋男のようだがとんでもない!

敬虔なクリスチャンにも関わらず、女性関係は結構派手だったと本人も認めている。

楽譜は↓↓を使っています。